当社葬儀の特徴は
『音楽葬』
音楽葬を行う葬儀社は数多くあるけれど…
クラシックからデスメタルまで自社のフルバンドで演奏する所は少ない。
始まりは『専務』のお母さんの葬儀に来ていた赤門の某教授から…
個性が強すぎでサークルでやっていけない学生が教授の部屋にたむろして部屋の中で演奏している……
彼女達も『専務同様』何とか面倒を見てくれないか?
と頼まれた事が始まり。
ちょっとクラシック演奏とポップス演奏と歌を聴くと…
目玉が飛び出でる殆ど上手い(☆。☆)
彼女達曰く、サークルとかだとメンバーに一人でも下手な人間がいると
『バンド全体が下手』
と評価される。
これが嫌でサークルに所属はしたままだけど練習には参加したくないそうだ。
そんな彼女達7人が始祖の当社の楽奏部隊は現在29名在籍していて演奏には厳しく、皆偏屈だ。
当社は一般には存在が殆ど分からないはずなのに…
時々直接、自称芸能事務所や個人の人間が訪ねてきて売り込みにやってくる( ̄△ ̄)
先ほど、仕方なくそんなジャズバンドのオーディションを当社練習スタジオで行った。
様々な斎場があるけれど『音楽葬』が可能な所は少ない。
防音設備が整っていないからだ。
当社が殆どの斎場で音楽葬が出来るのは、
彼女達の殆ど全ての楽器が『電子楽器』で、ミキサー等で音量の調節が可能だから。
彼女たちは一度、
『サイレントバイオリン?なの』と
小馬鹿にした他のバイオリンのおばさんに
ウチの音とおばさんの音と演奏テクニックを比べて
反対に散々おばさんを下手と馬鹿にして、人間形成から全否定して泣かした事もある。
今日のバンドは仕方がないのでアコースティック楽器での演奏。
でも………演奏はイマイチ……
途中で変で下手な即興するし……(-_-#)
一番腹が立つのが
曲と曲のあいだに間があり過ぎで、くだらないトークをする事だった。
でも、本人達は音楽性がどうの、ライブパブなどでウケていると豪語していた。
私が怒り始める前にウチのロリポップが…
『参列者は貴方達、演奏者の演奏を聴きにきたワケではないし、ましてや演奏者個々の演奏などどうでも良い事。
葬儀にやってきたらタマタマ音楽葬だっただけ……
だからこそ参列者が感動で立てなくなる程の演奏をしなければならないのに
朝から下手な演奏で総裁の気分を壊すなよおじさん達!!ウチの演奏を聴いてみ!』と
オーディションに同席させていた楽隊メンバーにエアロフォンのソロ演奏をさせた。
ウチの演奏を聞いたおじさん達は、怒って真っ赤な顔して一言も喋らず帰っていった。
葬式でもライブパブやライブハウスで演奏しお金を得るということは
『プロ』だということ。
あのおじさん達は周りにおだてられた
『裸の王様』
社会には自分が裸の王様な事に気づかない人間が多い。特に中途半端に偉いおじさん達……
だから私は…
常に自分が何処の誰かをいつも問い続ける……
『アブソレム』のように……
“Who are you?”「お前は誰だ?」と……