死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

胎児ちゃん、お母さんの胸に帰る。

先ほど某産婦人科病棟に胎児ちゃんの遺骨の一部を届けた。

当社には複数の産婦人科から

流産.死産で『生まれた』胎児ちゃんの遺体の処置の依頼がある。

 

病院では『処置』と呼ばれ…

他の葬儀屋では『火葬で処置』のみだけど

 

当社では宗教者こそ呼ばない略式ではあるが

私やその場にいる役員の女の子達が

真宗大谷派に習い

「短念仏」

「回向」

正信偈

「和讃」

まで唱えて『葬儀』を行う。

 

今回、やって来た胎児ちゃんは

まだ5カ月の子

手の平に収まるほど小さい男の子

 

まだ誰にも抱かれた事がない…

 

だからみんなで抱っこ。

 

胎児ちゃんは火葬すると骨も殆ど残らない…

 

収骨出来た遺骨の一部と細い遺髪を

ピルケースネックレスに納め本社の胎児ちゃんが集まる場所で

 

ケロロ小隊とプリキュアに囲まれて約2年間過ごした後、合同墓へ収める。

 

これは赤ちゃんを流産したお母さんが立ち直るきっかけになる事があるのと

 

流産死産が原因で赤ちゃんが産めなくなったお母さんが…

確かに貴女は赤ちゃんを宿した『証』…

 

そして…お母さん全てに

 

『生きている赤ちゃんは勿論素晴らしい、でも死んだ赤ちゃんもそのままで最高に素晴らしいのだ』

と気付くきっかけになってもらう為。

 

今日、遺骨を返したお母さんも

『確かにお腹の中にこの子が居た』だから

一緒に生きて行きたいとの事だそうだ。

 

よく『早く忘れて前向きに生きなさい』とか言うが

生きて生まれなかった自分の子供の忘れる必要など微塵もない。余計なお世話だ。

 
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胎児ちゃんはお母さんの胸に帰り、これから生まれ来るであろう兄弟姉妹と仲良く

『縁起』

の中で生きていく。

 

敵対関係の葬儀屋は

『伊達と酔狂』

『赤字を出してまで格好つけるバカ女ども』

と言っているけど、

これは若い女だけの葬儀社だけがわかる

通さなければならない『女の意地』だ。