中国ウイルスに対する厳重過ぎる会葬者の消毒も、
オゾンが充満する斎場も
全て難無く受け入れられ…
舞台祭壇から見ると
白マスクのカルト教団のミサに見えるが、ど派手に大規模音楽葬が施行されている。
最近、車いすに乗りっぱなしの女の子が異常な位、司会に奮闘している
“私は車いすでも、何でも出来る”
そう思っていても、出来る出来ない自信が無いなど…無意識に自ら線引きして限界を決めているけど
彼女はそのたがが外れかけて来た様だ。
音楽葬を担当していると
否が応でも喝采を浴びる者を見る
別に悪気が有るわけではないが……何度も見せられると
演奏に加わらない者には
「幼児が自慢のオモチャを見せびらかされた気分」になって
そして…半分以上が発病する
目立ちたい~!病だ…
死ぬ直前のおっちゃんでさえ、影響を受けて目立とうとする
このおっちゃんは「ドリフターズ」だった。
この子も見事に発病したが
アゴから下が動かない
小学校年長の女の子に
「ハーモニカならイケるかも?」と云われ…
自分の体に合う、少しハーモニカが水平に動く…首から掛けるハーモニカスタンドを技術局に作ってもらい練習してるが……
動画を見ると
障害者の「感動ポルノ」に見えてしまうのと両手を使え無いので、音にバリエーションが無い………
演奏はやめさせようか?とも思ったけど、私の感情を察知した麻理鈴が……
「私が面倒見るから…」と私を抑止した………
短いのでこちらをご覧頂きたい……
これはタンバリン奏者 大石竜輔氏の演奏
タンバリン……幼稚園児がお遊戯などで使う。ともすればオモチャた
これをあの振りと演奏で、芸術の領域まで高めた。
他のタンバリン奏者も同じ、全身全霊その楽器と真正面から向き合う。
昔、ミゼットプロレスってのがあったそうだ
女子プロレスの前座で……
爆笑の渦だったそうだ
彼らの頭にあったのは
いかに客に喜んでもらうか?
だからこそ彼らは人並み外れた練習をする。
当社の音楽葬は『演芸』ではなく『芸術』で故人との最期の最高の思い出を作る
だからこそ、マスコミが喜びそうな感動ポルノなど以ての外なのだ………
……………
さよなら~ さよなら~
これで今日はお別れしましょう
さよなら~さよなら~
もう50年近く前の……
ヤマハ音楽教室のレッスン終了の歌が聞こえてくる
麻理鈴は顴骨法要後…
最後の最後の演奏で自分のピアノ伴奏で彼女にこの曲をハーモニカで吹かそうとしている。
麻理鈴の指導は厳しい
どうしても一緒に成功したいから
それを分かっているから
車いすの女の子も、半べそかきながら付いてくる
今、彼女は見せ物小屋の『見せ物』と音楽隊の『演奏家』の境目に立っている。
乗り切る力は『ド根性』だけしか無い
死んでも頑張れ……!!