昨日の2人の子供と私……
『パパ死んだの?』
『パパは星の王子さまの住んでる星に
お仕事に行ったんだよ』
『なにしに?』
『お空を走る列車で、王子さまの
薔薇の花のお仕事だよ。
パパはね、偉いから呼ばれたの』
『帰ってくる?』
『あなた達が、おじいちゃん
おばあちゃんになる頃。
その時にパパは2人に聞くよ
楽しく過ごしたかい?って…
楽しくなかったらパパはがっかりするね』
『………………』
『約束しようね……
パパが帰るまで…ママと楽しく待ってようね。
お姉ちゃんが本を読んであげる
………ぼくは、あの星のなかの一つに住むんだ。
その一つの星のなかで笑うんだ。
だから、きみが夜、空をながめたら
星がみんな笑ってるように見えるだろう……
あなた達も寂しくなったら星を見ようね…
パパが笑っているよ』
『うん』
もう直ぐ3歳になる女の子と私の会話……
まるで…茶番
自分が情けなくなる
一緒にいた営業第二部長の女の子も
『あれ以上、言える言葉はないよね……』
確かに言い様が無い。
でも、何時までもおとぎの国にはいられない。
今はまだ、意味もわからないこの子達も…
数年後………自分の父親は死んで居ないという事。
十数年後……自分の父親は家族を置いて自ら死んだ事。
これを受け入れなければならない日がやって来る。
その時、お母さんは子供達に
あるがまま真実を伝えてくれるのだろか………
この子達は
お母さんのこの先の苦労を和らげてくれるけど…
悲しみをより辛くする
しかしお母さんは、この子達の為、誰かに支えられらながらも
一人で立たなければならない
しばらくの間、実家のお母さんと一緒に居て、実家に引っ越すそうだ。
明日は旦那の直葬………
三つ子の魂………ヘタすると…
子供達の心に深い傷を残す…
営業第二部長や関係する社員全員が、ピリピリしている…
皆、葬儀が終わるまでのあいだ…
この親子の『生き筋』に関わるのだから
あとの全てを…二部長に託した…