……生きている者達への弔辞…
一昨日夜…
会葬者に真綿で「森伊蔵」を朝まで飲まされ続けて酒臭くなった故人役員の体は、
モモさん、まずは一献 (いっこん) 彼と家族と私達の為に…… - 死体を愛する小娘社長の日記
ゆかりの場所を立ち寄りながら火葬場の露と消えた……
葬儀の最後、専務は“役員への弔辞”を述べた。素晴らしい崇高な弔辞だった
素晴らし過ぎて…会葬者全ての命の炎が消えた様な悲しみの静寂となる
「モモ!!」と司会台のノエちゃんが見る…
私はノエちゃんを抱きアレクちゃんを連れて司会台を降り、150人殆どの会葬者に語った
文字起こしから一部抜粋……
…………公平なものなどこの世には無い
それは物事を測る基準が皆異なるからです。
この世のものにはそれぞれ役割があり、千差万別。私達や故人も同じで、それぞれが唯一無二なのです
結局、公平なものは「この世を去る」事だけだと言うけれどそれも違います
夢の中で安らかにこの世を去る者もいれば、苦しみの果てに亡くなる者もいる。だから公平な亡くなりかたも無い……
彼は亡くなることを恐れて、生きることを蔑ろにする事はなかった。
故にこそ、残された私達は生きている間は懸命に生きろ!!
これが彼の生き様であり願いではないでしょうか
彼が叶えられなかった“生”を謳歌する事こそが私達の義務なのです………!
うつむき泣いていた会葬者も顔を上げて話を聞いてくれて
私は話をしめた。
彼の人生が幸せだったのかは分からない。
ただ私は思う
彼の人生は豊かな人生だったって
ありがとう(#^_^#)
………桃子の日誌…