死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

“明日の愛” 消えない愛のひかり

 

眼を閉じればいつでも

側にいるあなた

 

あの星と同じように

            またたく 愛のひかり

 

昨日……初老の男の人が、当社ビッグバンドの演奏で西方へと旅立った

 

 

 

この故人のおじちゃん、

ものの見事に最期のメッセージを、会葬者に残して逝った

 

 

私達に生前予約をくれた故人は、残す者達に自らの「歌」でサプライズメッセージを残して逝く事がある。

 

 

リアルビッグバンドの演奏と故人の生前の歌唱とをリンクさせる

 

この故人は、五木ひろしの「明日の愛」

私達も全く知らない曲で、私も葬儀の時に初めて聞いたのだけど………

 

 

   2フレーズ聞いただけで涙が吹き出た

 

 

 

2分半程の短い曲です

皆さんも是非聞いて下さい……

 

 

 

 

おじちゃんの歌、ハッキリ言って下手

でも……心の柔らかい部分に触れ、会葬者達は目頭を押さえて泣いている

 

これが「歌のちから」なんだ

 

 

私達は、常に故人と遺族と共にある

だから悲しい時は故人や遺族と共に泪を流す

 

 

でも、司会の車いすの女の子は泣き過ぎで

司会を代わる時のサイン

 

I have ....

 You have…

 

 

私は、車いすの女の子に代わりマイクを取り中央に出て、会葬者と同じ目線で語りかける様に司会を続け様としたが……

 

歌が終わっても拍手が全然鳴り止まない

  「もう一度!!」って声…アンコール……

 

 

でも、葬儀では「繰り返す」ってのはタブー

 

この曲は遺る者達から逝く者への曲でもある。なので故人のスライドショーの映像を上映しながら…

 

          私が故人の為に全力で歌った。

 

 

さようならと泣かないで

最后 (いま) は ほほえみを

いつかまためぐり逢える

太陽 (ひかり) と 風のように

 

他人 (ひと) は みな遠ざかり

希望 (ゆめ) は 褪せようと

花は咲く 春がくれば

地の果て 続くかぎり

 

あおい海の 彼方の

静かな 岩かげ

ひとつぶの 真珠になり

想い出 遠くねむる

 

眼を閉じれば いつでも

側にいる あなた

あの星と 同じように またたく 愛のひかり

あの星と 同じように消えない 愛のひかり

 


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カーテンコール……

 ……拍手が鳴り止まない

 

嬉しかった

 

 

    さようならと泣かないで

       いつかまためぐり逢える………

 

 

 

でも、泣いちゃうよ私達

    おじちゃん…さようなら

 

 

 

………二部長に連れられ、

 無事におじちゃんは出棺していった………

 

 

 

移動の前に

自分と車いすの女の子のメイクを直し

皆で、専務のお弁当で遅めのお昼ご飯を食べていると総務局の子供達がやって来て

 


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「もも姉ちゃん、何時もありがとう!」ってカーネーションの花束をくれた

 

 

  私の直ぐそばにも

    瞬き消えない愛のひかりがある。

 

 

私は改めてメイクを直した……………