死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

リーゼントの青春

 

……ある葬儀の話

エルビス.プレスリーのバラードを最後に…

 

昨日、私は葬儀の最後に会葬者に向けてエルビス・プレスリー

 

「Always on my mind」

 

「Can't help falling in love」

 

を歌った ( ノω-、)

 

この2曲は担当の後輩社長が、故人である60歳の父親が亡くなる直前に「エルビス・プレスリーのバラードを最後に…」と追加リクエストされた曲。

これは残して行く家族へのメッセージ。

 

みんなハンカチで目頭を押さえながら聞いてくれたよ。嬉しかった (#^_^#)

 

 

       「あ…!!」

 

私が通夜の為に斎場に入って、遺族控え室に安置されてる故人と小さな遺影が…

   なんと、リーゼントになってるよ

 

……通夜の数日前、後輩社長がその亡くなった父親を自宅に連れ帰り遺影にする写真を探す

珍しく高校のアルバムや社会人になった頃や、奥さんと付き合い始めた頃などの古い写真が数多くあったそうで……

   その殆どが「リーゼント」(°° ;)

 

娘さん二人を抱いている頃もリーゼント (^^)

高校時代の実家の自室には、


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ジェームスディーンとエルビス・プレスリーのポスターが貼っていたり…

まさにお父さんの青春はリーゼントと言っても過言ではないな

 

お父さんは癌と抗がん剤の影響なのか、眉毛や頭髪が全体的にマダラに抜け…おまけに痩せこけてみすぼらしく残念過ぎる姿に見えてしまっていて

「眉毛と頭髪、完全に直りますよ。若い頃に近付ける事も可能です」

                   二つ返事で復元された

 

痩せたおかげで服装も白装束じゃなくジェームス.ディーンみたいな服が着れた……


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………胸ポケットにはラッキーストライクとマッチが入っているそうだ

 

お父さん照れくさそうに見えて、でもそれが何かとても微笑ましいんだよ

 

 

出棺直前に柩の中には子供達からのカーネーション、奥さんからの真っ赤な薔薇の花束が入れられ柩の蓋がしまる

 

    幸せだったかい?

                     幸せに生きたかい?

 

お父さんの現世 (うつしよ) での青春は終わったけど、新たな青春の舞台「常世(とこよ)」 はまだまだ続く…

 私達にとっても忘れられない葬儀だったよ

 

    ありがとうお父さん(*^_^*)