写真嫌いビデオ嫌い……
読者のみなさんの中にも多分居るはず。
以前、そんな人が死んで…遺影の為に使える画像が無いと困ると書いた。
昨日、膵臓ガンで死んだ未婚30代女性の葬儀を受注したのだけど、遺影に使えそうな画像が無い。スマホはロックが掛かっていて中身を見る事が出来ず、表情の良い写真も無い
奥さんにも、娘さん息子さんもスマホの中や部屋を探してもらったけど……無い
仕方なく故人の死に顔から遺影を作るか……と思っていると、お母さんが
「この中に有るかも知れない」とビデオテープ10本、DVD-RWが2枚持ってきたので、技術局に運ばせて確認する………
……………私は遅れて技術局に入った
吃音のラボ長がテープの中身を確認している
ビデオテープの2本はベータで年代物。テープは総じて画質が悪い
ラボ長が手話で
「何か気付かない?」
私も気付いた。
撮影者お父さんがどのビデオ画像にも居ない
普通は少ないけど
どこかに必ず映っているハズなのに、全く無いのは筋金入りの写真嫌い。
でも、故人が生まれた瞬間から……
亡くなる直前まで、「愛」が溢れる映像と声が記録されていた。
映像の中から良い表情のものを数枚作り、トリミングして自宅へ
お父さんは、故人の弟でさえ声を掛けれないくらい悲しみのどん底……涙も枯れた
故人の横でペタンと座っている。
娘さんの事
今も目に入れたって痛くない大好きなんだ
今あの映像を
音楽葬で使えるように編集中
後輩社長のギター弾き語り………
フルート2本のシンプルな演奏で
今回の音楽葬はお父さんの為に事に決めた
何としても…歌のチカラ 音楽のチカラで立ち直って頂く
葬儀は死んだ者の為だけに有るのでは無い
お父さんは
まだ精神的な死を迎えるには早すぎるから……