………斎場ルーチン記…
昨日は……
宗教信者の集まりは「今、事なかれ主義の宗教者は恥ずかしくないのか?」
「行動しない理由に『二項対立』を使うなよ、開祖が泣くぞ!!」と言ったら、僧侶は引き攣った顔した後…溜息をついてうなだれてしまった。( ̄0 ̄)
何かまだ言い足り無い感じ……( -_-)o
それから1ラボ斎場に入り、溜まってた特殊復元を施行。
晩ごはんの時間…泊まってる遺族達に挨拶をしながらロビーまで来ると、1部長が泣いてる小学4年生くらいの女の子と話しをしてる
一瞬「霊」か?
と思ったけど生きてる女の子だったよ
『あれ、なしたん?』
事務の女の子曰く「親戚のおじちゃんの遺体が怖い」そうだ。
女の子は昨日生まれて初めて遺体を見て触った
遺体は……親戚が集まって顔を見る前に、技術局長が完璧に化粧をして普通に寝てる様にしか見えない。
でもね……やっぱ違うんだよ
女の子が知ってるおじちゃんと、棺で冷たくなって動かないおじちゃんは、女の子にしてみれば完全に別のものなの
大人だって怖いって思う人がいるのに、ましてや子供ならなおさらで、ウチでもよくある
まあ、亡くなった自分の子供を抱けない親、特によくある父親は論外だけどね………
暫くすると
「ここには大っきな犬と猫がいっぱい居るんだよ~」
1部長と女の子は事務室へやって来た。
アレクちゃんは女の子が怖がらない様にゆっくり寄り添い、大福ちゃんは彼女の膝の上で「ブロロロロロ………」と喉を鳴らして寝始める。
暫くすると「おニャンコ部隊」のニャンコも
(おニャンコ部隊 イメージ)
他の遺族控え室から帰ってきて女の子に絡まり始めた
「ちょっと大福ちゃんを吸ってごらん」
「いい匂いでしょ?」
彼女は「うん!!」と。
満開の笑顔で……ヾ(^^ )
猫吸いも初めての経験
すっかり虜にしてしまったよ
ニャンコはあらゆる不安を取り除いてくれる「媚薬」だ。
みんなで楽しく話しているウチに、色々ありすぎて疲れた女の子は寝息を立ててる
私は遺族控え室に行って両親と話す
彼女の事情を知らなくて「線香の匂いと煙り」が苦手なのか?と思っていたみたい
コロナ対策を理由にして、四畳半で狭いけどこの家族の部屋を用意、保安部の女の子が軽々と寝てる女の子を抱き布団に寝かせ…
ノエルちゃんは、大福ちゃんとおニャンコ部隊に「おまいら、上手くやれにゃ!!」と集会を開いて家族の部屋に向かわせて、哺乳瓶でヤギミルクを飲む。
…………早朝…
女の子は大福ちゃんを抱っこしながらおじちゃんの顔を見ている。ネコ吸いの結果だよ
猫は………
詐欺の神とは違い人々を幸せにしてくれる。
何故なら「神」と言う文字はネコが居なければ成り立たない
ネコそのものが神なのだから
今晩は通夜だ…………
………桃子の日誌…