死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

舞台役者 幸せのツヤ

 

昨日の夜23時頃、1ラボ復元室で仕事中、アレクちゃんが自分で事務室のモニターのスイッチを押して

「ボスーおやつ食べよ~う!!」って凄いニコニコ顔で呼ぶ。

 

なので前室のハンモックで寝ていたノエちゃんを連れて事務室へ入ると

 

    「おはよう御座いま~す(^_^)ゞ」

 

と元気な挨拶。4人の女の子がシフォンケーキと冷たい麦茶を出してくれた。

(ノエちゃんとアレクちゃんはそれぞれ専用のケーキヾ(^^ ))

 

「どうさ、芝居は上手くいってるの?」

『うんまあ…ボチボチです』

 

彼女達4人は小さな劇場などで活動している舞台役者達で夜勤専門のバイト。総数20名で数ヶ所のラボ斎場に分散配置している。

彼女達は電話番と迎えに行く寝台車の枕飾りの準備や、社内安置所の準備、遺族の世話など結構忙しい。(もちろん順番に仮眠させている)

 

最初、藝大のアルバイトから紹介されたのだけど、躊躇したんだよね……

必ず会社内でチケットの販売など舞台の営業を始めるはずだから

 

彼女達は、昼間や夜は舞台の練習や公演があるから夜勤専門が希望。

私達は他の社員や私達役員の夜勤負担が減るわけで

「会社内やアルバイトを含む全ての職員に舞台に関する営業活動をしない。活動が認められたら連座でアルバイトを解雇する」と言う条件で契約。今に至る

 

かわりに、勤務時間は一般バイトより短いけれど、時給の夜間割増(当然) や、各種手当ては一般同様同額を勤務時間で割った額を出しているから手取りで20万ちょっとあるんだよ


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「で、何時までこんな感じの事を続けるの……?」

『………………』

 

こんな生活が既に6年目だよ

東京都と県境に家族葬ラボ斎場と兵站基地と車両などの補給中継局を作る計画があって、全員ってワケじゃ無いけど、交代要員を含めて彼女達から5人殆ど欲しいんだよね

 

ウチにいる役者のバイトもそうだけど、世の中の役者って者の殆どは、役者だけの収入では生活出来ないのは皆さんご存じの通り。

だから途中で見切りを付けて役者を本業とするのを辞める……

………でも、手取りであれだけあるとそんな気し無くなるし、オーディションなどにも応募しなくなる。(コロナ騒ぎもあるけど)

 

なんかそれで良いのかな?って最近思うの

しかしそうなったのは、私達にも半分責任がある

 

でも、大福ちゃんを膝に乗せてケーキを食べてる彼女達の顔には「幸せのツヤ」がいっぱい出てるんだよ

ウチに来たときはお金なさ過ぎて、バイト代は日払いで、ガザガザな顔だったのにね

だから……しばらくこのまま

 

     まぁ、いっか……( ̄0 ̄)

 

          …………桃子の日誌…