死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

私が子供の頃、街にあった電気屋さんの事

 

「もしもし…?あ、お母さん? (私の大切な中華屋さんの奥さん)昔商店街に有った電気屋のおじさん、亡くなったわ……」

『朝に何となく聞いたよ…』

昨日の夕方、私と中華屋さんのお母さんとの会話

 

昨日の昼過ぎ

先日……葬儀子会社が一般葬を受注したので、仕事の合間に斎場にいる喪主と遺族に挨拶に行ったら

 

『えっ、桃子ちゃんじゃ無いの!?』って喪主である故人の奥さんに言われ…

 

「誰だったっけ?」って顔していたら、

『商店街の東芝ストアのおばさんだよ~』と言われてやっと思い出した ( ̄0 ̄)

遺影を見ると、やつれきっているが確かに電気屋のおじさんだった

 

………で、お母さんと昔話になる。まだ私がお子ちゃまの頃の話し

 

お母さん曰く、

この電気屋を創業したのは故人の父親で、故人が後を継いだ

父親の代は普通に経営していたけど、代替わりして父親が亡くなったあたりから大型電器店に客が流れ、店が傾き始めて廃業

ここまでは普通にある事だけど……

 

この街は高齢者も多く、家電製品はその商店街の東芝ストアか、少し離れたナショナルショップから買うってのが習慣になっていたり…だから

今は老人になってる昔からの得意先を多く持っていればあと15年くらいは潰れない

 

しかし、この2代目は売り上げが下がったので、商品を標準価格で販売し、新たに据え付けなどの手数料を取り始める。(実質値上げ)

街の得意先の人達は、店の経営か厳しいのを知っているし、先代からの付き合いや、自分達だけで郊外の大型電器店に行く事も出来ない (ある意味買い物難民) からその店から買っていたんだけど、客の足元を見る高慢な商売など続かない。

そんな高いモノを買わされてる事を知った得意先の子息達に嫌われ……子息に連れられて大型家電量販店で買い物をする様になり、あっという間に廃業に追い込まれてしまった。


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誠意を持ち知恵を絞って経営していれば、普通にやって行けただろうに………

 

因みに少し離れた場所のナショナルショップ(パナソニック)は、街の高齢者の得意先をターゲットにして細々と経営しているそうだ。

 

「桃子ちゃん、お願いだから葬式の打合せの時なんかに、おばさん(中華屋さん)の名前出さないでね、なんか悪い気がするから」と……

その頃子供で何も分からない私でさえ気まずいんだよね

 

この電気屋のおじさんの人生「幸せ」だったのだろうか?

まあ、亡くなってしまったらもうそんな事は関係無いし、何を言っても無駄なんだね………

 

          ………桃子の日誌…