死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

幸せになれる者

 

 

人の幸せは人それぞれ。

綺麗に咲いた者は幸せなのだ

 

 

 

「ゴメンね…

 次は子供を愛せる母さんになるからね……」

 

今朝、私と年長の女の子が聞いた言葉

 

 

 

早朝………

彼と告別のコーヒーを飲んだ

 

 

「死ぬ時怖かったのかい?」

 

『母さん居たから怖くない…』

 

 

 

「優しい母さんだね…」

 

『うん!!』

 

 

 

コーヒー飲んでいるうちに、霞の様に姿を変え…見えなくなる

「縁」の「点」をつなぐ「澪」に入った…

 

 

 

彼はダウン症

 

20歳…少し早いが、持病が死因

母子家庭で生活保護の民生葬

 

 

 

専務の許可貰ったから私も付いてって良い?

年長の女の子も同行した

 

 

火葬場に着くと、グループホームと就労支援施設の施設長さんと、母親が先着していた

 

 

炉の前

別れ花を入れ……

私が「白骨」の数行を詠み

 

 

棺の窓を開け…

  お母さんが最期に

 

ゴメンね…

 次は子供を愛せる母さんになるからね……”

 

 

無表情で云った

 

 

 

自分の子供を愛せない母親もいる………

でも、誰一人それを責める事が出来ようか?

 

 

 

我が子を愛する事は

   義務じゃあ無いから

 

 

 

「さも…ありなん…………」

年長の女の子役員がつぶやいた………

 

 

 

………だから私には分かる

 

 

幸せは「誰かに」してもらうのでは無い。

幸せは「自分」が一人で成るものだ…

 

 

今頃、炉の中で燃えてる彼の様に

      アスファルトを突き破り…

 


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より強く咲く花の様に

自分が今いる場所で咲いた者が幸せなのだ。

 

 

そして数学者 岡潔 も言う……

 

そのことが春の野原にどのような影響があろうと、スミレのあずかり知らないところであります

 

 

誰かが「貴方、ダウン症で可哀想だね。不幸せだね」とか

ダウン症の貴方を、お母さんは全く愛せない…」そう云おうと……

 

 

彼の幸せと思う心には

全く無関係で余計なお世話なのだ………

 

 

冬は行き

わが子供達は元気に笑い

 

見上げれば桜……

 

 

  ノエルちゃんはバックから出て…

            大きなあくび

 

 

…世は春だ………