死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

草ピアノ..雑草ピアニストの魔界転生

 

やっと今朝になって

 

燃えカスの中から

新しい「ふたば」が顔を出した感じがするけど、まだピアノの鍵盤に触る気が全くしない。

 

 

日曜日は完全に燃え尽き

  1ミクロンの火種すら残っていない

 

 

 

一昨日のミニコンサートは、

元某有名楽器メーカー 音楽教室 講師のお婆ちゃんの通夜、現役講師の教え子も大勢参列していて…

 

 

この様な状況でのピアノ演奏は「私」か「出戻りお母さん社員(マリリン)」に廻ってくる

 

標準を極めた人達に、標準は記憶に残らない。

 

二人の泥臭い『草ピアノ』でなければ記憶になど残らないから

 

 

 

生前予約の時に

ショパンならどれでも良いから、オケとピアノで…」と依頼を受けていた演奏会

 

 

 

以前から私と一緒にピアノの森を見ていたオーケストラの女の子達は

 


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      (NHK  «ピアノの森 » 一ノ瀬海)

 

 

ニコンでのショパンピアノ協奏曲1番」の演奏を二つ返事で了承。

    『ワルシャワを越えてやる』と……

 

 

観客(会葬者)は300人を遥かに越え…

 

 

 

日曜日は私の母の命日とも重なり

寝たきりの姉、エミリアの為に弾くレフ・シマノフスキとも自分が重なり……

 

        『猛烈に燃えた』

 

 

 

私はアレグロ冒頭からビバーチェ最後まで『意思』が無い。

 

 

そんな時、いつも私の頭の中には…

譜面と一緒に、様々な場所や時間の空を飛ぶ自分のカラー映像が浮かんでる

 

 

でも、そこに母と父の姿は無い…

何時だって居ない

 

私は甘えたい、見て欲しい、自慢したい、褒めて貰いたいのに……何故居ない…

 

 

………その日私は

いつの間にか強い風の吹く…眩しい石畳に降りたった所で我に返る……

 

 

数秒間の沈黙の後…割れんばかりの拍手と歓声を貰った

こんな歓声は初めてだった。

 

本当に嬉しかった……

 

 

私は髪留めも外れ、神木に五寸釘を打ち込む女の様に、髪を振り乱して弾いていた

 

 

 

指揮者のマリリンに抱えられて

パーティションで区切られてた控え室に戻ると、

専務が真っ赤な目をして「ご褒美の唐揚げ」を作って待っててくれていた。

 

 

専務の気持ちが伝わってくる

本当に嬉しい……

 

 

そして…

この様な種類の参列者が多いと必ずクレーマーみたいな(いや、クレーマーだな)

「自称ピアノやショパンなら何でも知ってる」おじさん、おばさんが多数発生する。

オーケストラ各パートにも……

 

ケチをつけるヤツは徹底的にケチをつけ、上げ足を取る

 

 

本来なら演奏者本人が対応するけれど……

パーティションの向こう側で専務と指揮者のマリリンが対応してくれていた。

 

 

あのピアノであの音が出るわけがない、不正してるだろ!!まで言っている。

 

 

ピアノの音がしている……凄い変な音

 

あんたじゃあ弾けないよ。鍵盤下の紙を一枚抜いて、ハンマーフェルトも柔らかいから……

 

 

音大まで出て

他の皆と違い、生徒が殆ど集まらない……

貴女だけの音楽教室の講師で終わる貴女には、絶対に弾けないピアノだよ

 

 

……挙げ句の果てに「ピアノ」自体を否定し帰って行く。

 

 

私達は雑草だよ

踏まれて、刈られて、除草剤を撒かれたって枯れはしない……

 

 

しかし…脱皮では無く内側から燃え尽きた私達の転生は遅い…… 

 

 

    次はどの魔界に生まれるのだろう

 

 

             ………Reincarnation