好景気感が全く無い
最大期間と言われる景気拡大期が終わろうとしている。
今回、景気後退の要因の一つは皆さんご存じの通り、アメリカをナメた中国の景気減速。
運転手のおじちゃんは、
『総裁…バブル景気で沸いた好景気がハンパでなかったから、バブル崩壊直後の不景気感は凄かったですよ』
と……続けて
『今回は何も感じないですね…
でも…総裁のところに来て豊かになった気がしますよ』
と、後付けのお世辞
(※おいおい…給料は総支給で540万円+α出してるぞ)
確かに不景気感は感じないし、中国の景気減速は今に始まった事ではない
中国への輸出に依存比率が高い企業以外、それ程影響はなさそうな気もするが…具体的数値に現れてくるまでになると………
中国への依存比率が高い会社や、それに連なる会社の中には、リーマンショックに近い不景気にさらされる会社もある
まずヤバいのは……
IOTやITで、B to B(企業間取引)のベンチャー企業。
彼らの汎用システムの隙間を埋める様なプログラムやシステムなどに対する
『零細企業ならではの割高となる定期メンテナンス費用』などの維持費用は、
真っ先に契約打ち切りか、安い大企業の汎用システムに更新されてしまう。
ウチの財務会計システムも、ベンチャー企業製の当社オリジナルから
2年前にメンテナンス費用が馬鹿らしいからと、すがりつくベンチャー社長をチョン切って…あっさり更新してしまった。
企業間取引は利益も大きいけど超ドライ。
こんな事がそこら辺で普通に起きる
そして……
正社員を大量に雇い入れていたり、派遣社員を自社雇用にしたり…
雇用の法律の趣旨を正しく実行している素晴らしい社長が居る会社。
今の法律は労働者の為に経営者の権限を制限する為の法律。
マスコミも『労働者の為に』と耳障りの良い事を語り世論を作りあげてしまった。
正社員のクビを切る事が簡単ではない世の中…
猛烈に人件費が経営を圧迫し…そして倒産。
コレはもう『人災』だ。
では……どんな会社が生き残り…更に発展していくのか…?
景気は良いがバブル崩壊の二の舞に成らない様に、幾ら利益が出ても基本給を最低限しか上げず…
また、自分の報酬をも預金して
内部留保をドンドン貯め込んだ会社。
更に雇用の法律を逆手にとり正社員を増やさず…
無期契約社員の交渉権を持つ前に、ドンドン派遣社員を交換したり、契約社員を雇い止めする…社員から嫌われる社長が居る会社。
でもそうする事で…
非正規社員を解雇してでも、今在籍している正社員の雇用や会社を守る事ができる。
正社員と非正規社員の仕事内容が同じで、同額の給料や福利厚生があっても正社員と非正規社員は扱い方が違う…それは
『入社時の選考過程のハードルの高さが正社員の方は遥かに高い』から
反対にそこまで非正規社員と同じ扱いだと、正社員から強い半発が出てしまう。
そして良い経営者がいる会社で……
リーマンショックやバブル崩壊みたいになって会社が傾いた時、正社員の貴方は
『会社が潰れるよりマシだから、3ヶ月間は無給で良いよ』とか……会社を助けますか?
殆どの人々は『そんなの関係ない。チャンと払え』と経営者の責任だと、当然、慣らしませんか?
だから今、正社員を増やさず、非正規社員しか人を雇用しない……
給料も上げず内部留保を貯め込んでいた会社は、減少した利益が毎月の内部留保の額内で済むのなら会社は潰れず……
倒産した会社が受注していた仕事をも受注し、会社が拡大していく。
まるで、戦前の世界恐慌の時の日本の財閥の様にね……
カルロス・ゴーン氏と契約した日産経営陣も、カルロスに何十億の報酬を支払い、何千人の非正規社員をクビにしてでも…会社倒産を防いだ。
カルロス氏や日産経営陣は、世間やクビになった非正規社員からは激しい批判があったけれど……
結局、何万人の社員や関連会社の雇用を守った功績をマスコミは伝えない
『私ならそんな事はしない』と言う人が殆どだけど……
根本的にそんな立場に立てる能力など最初から私にも貴方にも無い
大切な事は働き先を減らさない事
様々な意見が有るけれど……
会社が潰れるのと、非正規社員のクビを薄情に切って生き残る会社……
まぁ当然、経営者達の給料は大幅減が当たり前だが……
どちらが良い経営者なのだろうか…?
善悪の基準は
その時に置かれた状況や立場で180度異なる…