死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

聖・おとーちゃん…

 

世の中には

色々な人々が暮らしている。

 

故に…葬式にも色々な要望がある。

 

 

昨日、ロリポップ常務がら

「総裁、ちょっと生きてる人間に見えるメイクを大至急やって!!」

 

と電話…(~。~;)?

 

 

遺族が

通夜~出棺まで棺に遺体を入れない様に出来ないか?との急な変更の要望……

光のあたり加減で、遺体の顔が会葬者に気持ち悪く見えたらマズいからだと

 

 

 

通夜開始まで四時間しかないって云うのに(;¬_¬)

 

小斎場に到着すると

今頃になって支援車『いらこ』から舞台装置を運び入れてる最中、横には技術局の車がある…(~。~;)?

 

 

遺族の顔も見ずに裏から遺体を移した部屋へ

既に技術局の女の子達が死んでるおとーちゃんを素っ裸にして、私を待っていた。

「早く!!」と煽られる………( -_-)o

 

 

 

デコルテより遥か下から施行する

見えない場所にこそ神が宿るってね

 

 

突然、ロリポップ常務が入ってきて

 

「顔の右が下に向くから死斑に気を付けてね、追加料金はガッポリ貰ったよ」と言って出て行った

 

 

 

おお!…追加料金ガッポリ…(´V`)♪

 

 

ノエルちゃんもバックから顔を出してニャハ~~って顔。

 

……機嫌が良くなって、おとーちゃんをツヤツヤのピカピカにして、死んでるけど生きている様だ…

 

 

すると、技術局の女の子が死に装束の上に、ローマ人のトーガみたいに



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テルマエロマエ ルシウス(阿部寛)の巻く白い布」

 

 

白い布を巻いて整え

  式場に連れて行った

 

 

面会した喪主は……

うーん…………やっぱり変な人だ…( ̄。 ̄;)

 

 

 

斎場に入ると

案の定これをやりたかった様で

 


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       「釈迦入滅の図」

 

式場内にはウチの花屋まで居て祭壇を作り替えていた

 

 

左右のカーテンを沙羅双樹に見立て

曲面透過スクリーンには夕暮れの深い森の中に蝶が舞い……一番奥に本尊の軸が掛かっている

 

低い祭壇の台に寝かせて

上半身を傾け、顔を浄土の方角…西向きになる様に右下に向けライトの調整

 

 

遺体の周りには、おとーちゃんを讃える様に花がいっぱい咲き誇る

 

遺影は会場の廊下

趣味の釣り道具と一緒に笑っている

 

 

この場合、斎場内に他の花屋を入れるわけにはいかないので、斎場外で受け取って皆で中へ運び入れた………

 

 

 

遺族を中に入れる前に落ち着いて見て見ると…これはこれで良い感じ

 

 

 

スクリーン画像は、時間と共に夜へと変化し、本尊の阿弥陀如来が金色に浮かび上がる様に設定されている。

 

 

 

坊主と当社楽隊への説明が終わり

一息付いたロリポップがやってきて…死んでるおとーちゃんの顔の前にコーヒーを置き、

 

「お疲れさま!」とーちゃんに声を掛けた

 

 

 

そもそも、認知症になってる故人のばあちゃんに見せる為

 

 

自分より先に逝った息子が、阿弥陀如来にお迎えされるか心配で一睡もしない……

 

 

阿弥陀如来がちゃんと迎えてくれたと説明する為だった

自社斎場だから急遽変更出来たと話した

 

 

 

たしかに告別式の最後に迎えの光が差す様に設定されていたな………

 

死体全体が丸見えで、倫理的な問題が出た時の為…お母さん顧問弁護士も到着。

 

 

参加社員全員の時計合わせが成され

        葬儀が開始しされた

 

 

 

……………式場を開ける

 

おとーちゃんを囲む家族達は……

デカイわんこが三頭も居て、釈迦入滅図にも見える

 

 

 

通夜が始まり………告別式…

        ……………先ほど

 

眩い光と共におとーちゃんは火葬場へと向かった

 

 

  世間には

   様々なおくり方、おくられ方がある

 

 

 

よかったね、おとーちゃん

貴方はお母さんのお陰で、絶対に忘れられないよ