死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

ある..暴走族の火葬

 

 

 昨日…暴走族だったお子ちゃまが

      火葬場の煙と消え去った

 

 

まぁ……

世間は様々な構成要素の人で成り立たっているのは皆様ご承知の通り。

 

 

先日の昼前、技術局長が某警察署に遺体の迎えに行く

 

17歳の兄ちゃん、いや…お子ちゃまだな

 

友人宅で死んで、

死因は致死性不整脈の疑いの心不全。中々、珍しい死に方だ

 

 


腕やらに下手ッぴな模様がある普通じゃ無いガキ…

顔見知りの強行犯係の刑事曰く、

 

「コイツ…多分、マル走(暴走族)ですよ」と言われたそうだ。 

 

 

この様な死体は当然、事件性や薬物使用などを疑って解剖されている。

だから死んだのはもう少し前……

 

 

どこからどう見つけたのか…?

警察署に来ていたその母親も(母子家庭)スレ過ぎてなんか変だし

 

ロビーには

母親の男がイライラしながら待っているのが見えたそうだ。

 

 

 

そんな事情で

同じ方面にいた私も警察署に向かった

 

 

 

死んでから日も経ち、場所が場所(警察署)だけに、お仲間の暴走族は誰一人いない

 

 

「ただ火葬だけでいいです。

完全に焼ききるって出来るんですよね…?」

 

 

技術局長の秘書が何か言い掛けたけど……

私が腕を掴んで止めた。

 

         無駄だから

 

 

 

「合葬墓の利用料金が追加になります。

火葬式一式料金は先払いです、後払いの場合、ご遺体は火葬までご遺族のご自宅で安置させて頂きますが宜しいですか?」

 

 

母親は男の所へ行って葬儀代金を貰い、一括で私に支払った。

 

 

 

「後は、全て私達がお世話致します。」

 

 

私がそう言うと、

必要な書類を全て記載し、男にせき立てられる様に警察署から出て行った。

 

 

 

  この時…

    このお子ちゃまは母親に捨てられた

 

 

こんな事は時々ある

 

産んだばかりの子供を捨てる

イラついたから殴って殺す

 

三つ子で極限状態だから子供を叩きつけるて殺す。

仕方ない事だと、馬鹿が集まって嘆願書まで出す

 

 

 

しかし…

17歳になって棄て(捨て)られた子供は始めて見た…

 

 

 

…………普通なら…

何か葬儀らしい事をやるのだが、何もやる気がせず…そのまま冷蔵庫の中へ

 

 

 この体の模様や眉毛が無い顔…

         弔う気が失せた。

 

 

一昨日の夕方

話を聞いた総務局の子供達が、棺に花を手向けに来た。

 

   「バイバイ!」って…

       カーネーションが6本

 

 

本当に優しい子供達だ

 


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………出棺前…

 

技術局長が私のラボに来て、カモミールレモングラスハーブティーを入れてくれた

 

 

局長は

 

「この子…どこに行くんだろうね…?」と

 

 

『さあね……』

 

 

気が向いて…

お別れに『流浪の旅』を手向けに唄った

 

 

流れ流れて落ち行く先は
北はシベリア南はジャバよ
いずこの土地を墓所と定め
いずこの土地の土と終わらん


きのうは東今日は西と
流浪の旅はいつまで続く
果てなき海の沖の中なる
島にても良し永住の地欲し


思えば哀れ二八の春に
親のみ胸を離れ来てより
過ぎ来し方を思いて我は
遠き故郷のみ空ぞ恋し

 

 

……………手向けの後……

 

私とノエちゃんに見送られ、安らぎの旅に出た

 

 

 

  この子は…全てが許され…

         いつの日か融ける

 

 

 

そんな場所へ

たどり着く事が出来るのだろうか………