当社の蚕蛾の交尾も終わり、全ての蚕蛾が一昨日までに一生を終えた。
彼らには蜜を吸う口が無い……
産卵の為だけに成虫になる。
一人生き抜き義務を果たそうとしている彼らの顔は気高い。
子供達は
蚕蛾の死骸を土に埋め…涙を流し手を合わせる。またほんの少し大人になった。
…………晩ごはんの後、4歳の女の子が
「何で赤ちゃんゴミ箱に捨てられたの?」
と私に聞く……
職場のゴミ箱に女児放置と言うニュースを読んだみたい
「母さんが自分で考えないで、いつも誰が助けてくれると甘えていたからだよ。
助けてくれる人がいないし、如何していいか判らないから、ゴミ箱に捨てたの。
赤ちゃんの命より、自分が怒られる方が怖い人だから」と
「ふう~ん」……だって
多分、この子なりの意見や考えと少し違う様だ
ここの子供達は、親からの遺伝で全員頭が良い。この子もある程度以上の漢字が読め…
既にバイリンガル
伝記や物語を一人で読むのが大好きで…
感受性の高いこの女の子の質問は、事の本質の真ん中を突き、公平で公正で残酷…
この子が、あるフェミニズム系のネット記事を読んだ時
「ファウスト博士と、この人おんなじ…(^^)/」
と言った
ゲーテの戯曲『ファウスト』の中で、自分の描いた絵から現れた悪魔が、
自分の命令に何でも従う事に興奮するファウストと
男の上げ足を獲り…
嫌な事を、何でも男に押し付ける女に例え
フェミニズムをわざと歪めて…都合良く利用するズルい女の不公平、不公正を辛辣に…
しかも自然に指摘する…
歎異抄も釈迦の言葉も……
我が闘争も……
本は、上の子供から順に下の子へ…真似して読まれ……
幼稚園の友達や総務局の大人達との仲や、世間で起きた自分に取って理不尽な事を考え、思いを伝えたり、我慢したり……
本は、子供達個人の考え方や、行動の基礎を作っていく。
「三つ子の魂、百まで」と言うけれど、それだけでは済まない。
大人になっても関わるモノに依って、考え方は変わって行くけれど…
7歳頃までに受けた様々な影響に依って人生が決まる
蚕や養蚕のワンサイクルを終えた子供達は、生き物の命をとても大切にする様になり
上辺の「ありがとう」では無い『感謝』を口にする様になった。
カイコの命は子供達全員の人生に「折」を迎えさせてくれた。
子供達は、私達四皇の『群狼の目』ではなく智慧を持つ『人の目』をしている。
どうか…健やかにゆっくりと…
私達四人が行けない遠くまで歩んでほしい…