毎年、総務と技術子会社では大晦日に子供達が頑張って作った手打ちの年越しそばをみんなで食べる。
朝方…子供達が
『初めての子供もいるので練習する』
と言ってるから、お昼ご飯はお蕎麦を食べてと専務から言われ、先ほど総務子会社に行った
キッチンでは
お子ちゃま6人とニャンコ達がそば粉で真っ白になってコネコネ…
父親が自殺した子供達も、初めて蕎麦打ちしていて楽しそうにやってる
奥から少し大人っぽくなったロリポップが……変な帽子をかぶって出てきた。
こないだの従軍看護婦のばあちゃんの形見分けで貰ったそう…
後ろや横には黒い染みがついてる。ばあちゃんの意志だ
『もう少しで出来るからちょっと待って』とロリポップが言っている。
ここにいる子供達は『土筆(つくし)』だと
運転手のおじちゃんが言っている。
ガキ大将こそ存在しないけど、幅広い年齢の子供達が関係しあう昔懐かしい環境。
『何でもやってみる』と言うことが根付いている…
総裁直轄子会社には
山本五十六が残した
やってみせ、言って聞かせて、
させてみせ、
ほめてやらねば、人は動かじ。
話し合い、耳を傾け、承認し、
任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、
信頼せねば、人は実らず。
これを壁に掲げ……黙々と励行している
専務の趣味だけど……………ね
小学校の子が幼稚園の時…
お母さんが、通夜で夜遅くまで帰って来なくて寂しくて泣いていたのを後輩社長が、何も言わず抱きしめ続けてくれた事を
今度は自分が幼稚園の子供達にやってあげている
それを大人達は褒めたのは最初だけ。
かわりに
『ありがとう。感謝してるよ!』と御礼を言う。
承認し、信頼し、任せているから。
任されたこの子達は失敗しながらも
小学生から幼児まで自分の出来る事をみんなで精一杯楽しそうにやっている
そして…この子達の親達は『スギナ』だ。
土の中で繋がり子供達をみんなで分け隔てなく育てて
親も子供も孤立者を出さない
今の日本社会が失い欠けているものがまだここには色濃く残っている。
蕎麦を切る音がしている。
見ると…父親が自殺した子供が真剣に切っていた。
うどんより太いかも…(;^_^A
『お母さんとじいじとばーちゃんにあげるの~』
と元気いっぱい。
さあ、食べよう!
小さな仲間たちが作ってくれたお蕎麦を!