世界にはメキシコの『オアハカ・ハニツィオ』の死者の日
死者と死体のお祭りが数多ある。
学生契約社員が夏休み期間でお金儲けに励みたいこの時期……
当社にも死者と一緒に楽しむ変わった年中行事
『オール死体感謝祭』
と言う年中行事がある。
始まりは五年ほど前に行った
『当社従業員の子供の夏休みお泊まり会』
従業員の奥さんを一日子供から開放する福利厚生と、保育学科の学生社員のレポート作成の為が目的
本社の安置場には通夜を待つ遺体が常時15遺体以上あり、お食事会の後のイベントに
遺体のある部屋の横を通る肝試しと花火大会だったけど…
オール死体感謝祭は当社で預かっている全ての遺体(約30体以上)に
『死んで私達の所に来てくれてありがとう』の感謝と、
マンション坊主の救済と言う名の懐柔…いや…言いなりにさせる為の金を使った調教だ。
感謝祭は二部構成。
1部は当社の安置場所全てをネット中継で結んでから……
いつも使うマンション坊主を約6名ほど呼んで、死体全ての棺を開けて枕飾りをさせて全員で経読の後、問答大会だ。
それを死体全員に聴いて頂く
去年は仏教の逸話を引用しながら
『専務の美しさ』に付いて彼女を讃える問答。
これはどんな葬儀でも『法話』『説教』が必要で、どれだけ勉強しているかを私達が評価する為だ。
2部は子供達と僧侶、死体全員が参加する。
子供達が死体の部屋の中を通る超恐い肝試し…
子供達に『生きているという事』…死体全員には『死のやすらぎ』を認識して頂く。
そして1番問答が上手かった僧侶が毎年…
『死ぬという事、生きているという事』
の法話を安置場の中で子供達と死体全員に話す。
死体を見た後だからキチンと静かに聞いてくれて
子供達は『死』と『死ぬ』と言う事は自分の身近あり、今も『たまたま生きているだけ』だと言う事『生き続ける事の大切さ』を少しは理解してくれる
その後は…盛大に花火大会。
その様子はカメラで安置場の遺体にもスクリーンで見てもらい、死体全員にも楽しく過ごしてもらう。
死者や死体は悲しみの中にいなければならないワケはない。
生者と楽しく過ごすのはアリだ。
今度の金曜日……それは…やって来る。