今週のお題「わたしの春うた」
春は冬に縮こまった生命を暖める優しさと力を持った季節。
日本には和歌という『うた』もある。
久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ
光溢れる春なのに、何でさっさと散ってしまうの(桜)~っていう意味。
これは私が春の通夜で葬儀司会を担当するとき好んで使う私の『春うた』だ。
桜の花はその潔すぎる散り方なので、よく『命のはかなさ』に例えられる。
朝(あした)は紅顔ありて、夕(ゆうべ)には白骨となる身なり
というのがある。
この白骨の御文も浄土真宗系の通夜で必ず詠まれる。
朝、元気な顔で出掛けた人が、その日の夕方には、見る影もない姿になってしまう
ひとたび無常の風が吹くと…人の命も
『しづ心なく 花の散るらむ…』だ…
無常の風は生きとし生けるもの
全てに公平に吹き抜ける……