死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

姉御

 

正月明け……

今年最初の仕事はフライングねーちゃんの納骨式だった。

 

出棺前の時に、専務のランチジャー弁当を食べた四人のキャバ嬢達も待ち合わせ時間前に駅で待っていて……

当社斎場でお別れ会を行い、合葬墓へ納骨。

 

四人共泣いた…友の為にね…

キャバ店は明日まで休み、で、私達がいつも利用するお寿司屋さんに行って話をした

もうね……下ネタやら何から何まで話したし、“姉御(私の事)、姉御”といっぱい質問もされた

その内一人が怒り出す

 

       「ねえ姉御、なんでああなるの」

(なぜあの子の遺体を母親が引き取らなの?って事)

 

母親はあの子を嫌いじゃないけど邪魔だったんよ。母親には色んなワケがあるけど、結局、男との今の生活を選んだんだ……

 

多分、そんな事の繰り返し。

子供の頃からね。

 

私達はあの子じゃないから、誰も彼女の気持ちは分からない……

でも、思い遣る事は出来るよね、彼女が虹の橋を渡ってからでも。彼女を忘れなければ、彼女は死なないし


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あの子の友達は今もこれからも貴女達だけなんだ……

 

私も段々腹が立って熱くてなって、そんな事を大声で話した。(お寿司屋さんの大将曰く、凄すぎ)

 

なんか店をシーンとさせてしまった

 

でも、話が終わってからもこの子達、私の顔を見続けてる……だから

 

「みんな、ちゃんと納骨式に来てくれたからね。あんた達、パンツ欲しいか?」

 

私はあのパンツ売りのやり手女に電話し、「この子達と女将さんが欲しい下着を売ってあげて、代金は私が払うから」と

 

なんか、タブレットを見ながらマルチビジネスのファミレスA B Cになってるけど、お寿司屋さんの奥さんも入れてキャッキャッと楽しそうに選んでる

 

あの子は

くだらぬ戒律など存在しない自由で暖かい場所こそよく似合う

命の終いに本当に良い友人が出来てよかったよ

 

人生の最大な味方は親じゃなくても良いんだ

 

 

貴女は“あの日”、

真の自由を掴んだのかも知れないな……

 

          …………桃子の日誌……