死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

墓参り

 

………のどかな昼下がり…

 

今日は友引前日

故に通夜が無い。

だから葬儀施行担当の女の子達は、友引前日の夕方から翌日の午前中は少しゆったり、皆思い思いの事をやってる

 

でも、技術の四人は復元室で朝から缶詰めで

私も深夜からずーっと1ラボの中……

 

昼前、ノエルちゃんが復元室の窓を足で高速連打キック( ´V`)♪

「もも~ジュリン(専務)達と、ひかり達が来たニャ~」と呼びに来た。

 

事務室には専務とひかりとワンコ達、そして元キャバ嬢の「茜ちゃん」が来ている

正式に入社する前に、入社する現況を与えてくれた“赤い手袋”の友人が居る合葬墓に報告しに行ったとの事

 

 

私達の会社内には総務局、3ラボ、1ラボの3カ所に霊廟があり、ここでは無縁で虹の橋を渡った故人達の小さな遺影が掲げてあって、茜ちゃんはそこにある赤い手袋の友人の遺影に会いにき来たそうだ。

 

「アネゴ、あの赤い手袋は私が編んだんですよ~」ヾ(^^ ) 

彼女の趣味って言うか特技は「編み物」なんだよ、悪いけど皆びっくり( ̄0 ̄)

 

色々な話をして

「ねえアネゴ……あの子(手袋の友人)は今何してるんだろうか。

私の近くに居て何かやっているのかな?今こうなっているのも彼女が助けてくれたのかな…?」って真顔で聞くんだよね。

 

だから私は

例えそれらが見えたからといって、虹の橋を渡った者が生きている者と同じようにふるまえるわけがない

 

私はそれをこの仕事で学んだ

 

赤い手袋の女の子のために出された料理は決して減ることは無かった

 

例え骨になるまで焼かれても……


例え冷たい雨の降る中突っ立っていても、橋を渡った者は熱さも寒さも感じることは無い

いや、例え感じていても、私達にそれを知るすべはないんだよ……

でもね「縁」で繋がってる者は、その影響を受ける。

 

手袋の女の子と貴女(茜ちゃん)は、あなたがあの子の為に編んであげた赤い手袋が影響を与えたんだよ。

 

少しキョトンとしていたけど「う~ん何となく分かった!」と。皆で大笑い(#^_^#)


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様々な者や、者だった者を内包しながら私達は進んでいく。だからそんな事もいずれ分かるようになるんだよヾ(^^ )

 

ひかりは早速、シーズの美鈴ちゃんに着させたいセーターを頼んで、サイズを測っている

奥の部屋では音楽葬デビュー前の女の子がギターの弾き語りの練習中

 

 既に見上げた空は夏の青空……

      のどかな昼下がり (*^o^*)

 

                                         ………桃子の日誌…