死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

パトラッシュの魂

 

「嘘も方便」と言う言葉がある

皆さんも私達も普段からこの意味の行為を自然に行っている

 

以前、私が使った技法が

 

その具体的な例だ



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アントワープ大聖堂

ルーベンス作 「聖母の被昇天」の前で……

 

おおパトラッシュ、可哀想なパトラッシュ。ふたりいっしょに死のう。世間の人は、もう僕たちには用がないのだ。ここで横になって死のう。僕たちはたったふたりっきりだ。

ものの言えないパトラッシュは、答えの代りに、なおもネルロの胸にひしとその頭をおしつけました


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生命のある間はなれられなかったこのふたりは、死んでからもはなれませんでした。少年の腕はどうしてもはなすことのできないほどしっかりと犬を抱きしめていました。 

 

マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー

       A DOG OF FLANDERS

 

これは「フランダースの犬」のラストの場面

この物語のポイントは、可哀想なネロでも、世間の理不尽さなどじゃ無い

 

ネロは天使に寄って、パトラッシュはネロに寄って「被昇天」した事

 

この物語では、作者ラメーに寄ってパトラッシュは神の王国へ向入れられた様だ

 

 

※「被昇天」神やイエス導きにより天使たちの力で聖母マリアの霊魂と肉体が天に上げられる昇天

 

 

……………昨日の忌々しい団体騒動の後、

私達4皇役員は、当社認定の介助犬「ユキちゃん」のお母さんからの紹介で、あるラブラドールの葬儀を敢行した。

 

このラブの飼い主一家は、子供が中々できず、このワンコを我が子の様に育て……自分の子供が産まれた後も、子供の兄弟として楽しく暮らしていた

この一家から見て、ペットの葬儀屋は「形だけ」にしか思えず……ユキちゃんのお母さんが「それならば!!」と、ひかり(後輩社長)に相談し受注

 

  普通なら受けないのだけどね……

     イヌバカのひかり故の事だ。

 

 

葬儀はキリスト教式で行う

仏式では動物は死ぬと「畜生道」に行き、飼い主とあの世で再会する事が出来ないが……

 

キリスト教では動物は霊性が低く、死ぬと魂も何も無くなって神の王国へは行けないが、また、消えてしまった魂ゆえに自由に語りやすい

 

司祭のキャンディが祈り

私が遺族と泣き続ける4歳の娘に紙芝居を使って話をした

 

 

    …………著作物使用証明の録音より

 

この仔は貴女より先に天国へ召されました

貴女はまだまだそこへは行けません。

 

これから大人になり

家族が出来て

 

お婆ちゃんになって天に召される時、

 

 

この紙芝居の様に


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貴女の元へ天使と共にこの仔が迎えにやってくる

その時、この仔に一つの質問をされるんだよ

 

 

      「楽しく生きたかい?」

 

 

その時、貴女は楽しく生きたよって答えれるのかな?

だから貴女は誰よりも楽しく幸せに生きなければ成らないの

 

ラブちゃんはいつも空から貴女を見て応援し、困った時には貴女を助け、嬉しい時は一緒に喜び、悲しい時は貴方の横で寄り添ってくれます……

 

 

…………いっぱい泣いたら

顔をお母さんに拭いてもらって元気いっぱいに生きて下さい。元気いっぱいですよ

 

 

…………まあ、いまの殆どが想像と妄想なんだけど女の子は泣くのをやめ、再び目が輝く

 

作者のラメーも物語で嘘を付いた。でも誰一人傷つけ無い嘘。愛する者と死しても離れないと言う嘘……

 

 

      その嘘に救われた人は多い

 

フランダースの犬の様な

     悲しいハッピーエンド

 

 

そんな世界で私は生きているんだな……

 

 

 

         ……………桃子の日誌……