死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

“愛される”と云う勝ち方

 

昨日から学校や公共施設も再開され

 世の中は新しい『折』を曲がり終えた様だ

 

 

今朝早く通学路に立っていると…

遠くの方から大きな声で

 

  『シャチョ~~お早うございます!!』

 

 

って、お子ちゃま達3人が早足でやって来て、ハイタッチ!(あまり良くないけど…)

 

ホンの3.4ヶ月顔を見なかっただけなのに、懐かしい

 

 

皆マスクをしてるけど、いつも通りの子供達の目。

 

 

日常ってのが如何に良いものか……

 

そして子供達と、私のそばに居てくれる保安の女の子達が

 

「私を大切にしてくれている」事がとっても嬉しい…

 

 

 

……………私の身近でも

大きな『折』を曲がり終えた女の子達がいる

 

銀座クラブから来た女の子達。

ママのお店が再来週の金曜日から再開する。

 

 

 

当社に来た4人の内……

2人がママの元を離れ、当社に残る事になった。

 

預かる時、クラブのママと私達とで……

 

「店を再開する時、身の振り方を如何するのかは、女の子達の自由意志に任せる…私達経営者は一切、口を挟んだりしない……」

 

 

そう取り決めがしてあって、

先週、4人だけで話をさせた結果だったが……

 

 

ママが、

ピアノが超上手い子、エレクトーンが超上手い女の子2人には、残る様に進めた様だった。

 

 

最初、四人とも「店に戻っていいか?」と聞きに来た時、内2人はまだ決めあぐねている感じ

 

多くて400人以上の会葬者から注目され、喝采を浴びる……

ソロ楽器演奏者が、一番心ときめく瞬間を何度も味わってしまったからだ。

 

 

 

それを察したママが残る様に進めた………

 

 

 

……………銀座にも人が戻りつつあるけど…

元の夜の人出には…明らかに戻りはしない。

 

 

銀座のクラブに来れるのは、金持ち経営者が多く、更に結構年齢は高目で感染を恐れ来店しない…

 

 

 

他のママは、そのまま店を再開させた様だが…

 

このママはお金も無かったので、元の店を引き払い

銀座の一等地だけど床面積が半分で、家賃などの固定費が安い物件に引っ越し、また同じ状況になっても、店を継続出来る様にした

 

 

そのまま店を再開させた他のママ達は、

そんな我がママを小バカにしてたのを、私は他から聞いて知っている。

 

まぁ、給付金を出せと騒いだ水商売協会の連中を見れば当然の事

 

 

 

でもね…………

その店に再開困難で潰れそうな店がかなりある。

女の子達が帰って来ないのだ。

 

 

店を突然解雇された女の子は

当然、自分の客だった会社の社長や会長に頼んで、その会社で普通に働いている

 

 

 

そこに「店を再開させるから戻って来て」と言っても戻るワケがない。

 

何かあったらまたクビにするのが分かるから、流石に会社社長などが止める

 

 

しかも常連客だった社長や会長も、店には来ない。行き辛いからね……

 

 

 

でも我がママの女の子達は違った。

 

 

女の子達は、

このママが本当に大好きだから……帰ると言った。

他の会社に行った女の子2人も同様……………

 

 

 

……………宇宙人 トミー.リー.ジョーンズは

 

「この惑星には“愛される”と云う勝ち方がある」と言った


f:id:however-down:20200601225553j:image

     《皆から愛された高見盛

 

 

このママは、店をそのまま再開させる銀座クラブの女の戦いには負けた。

 

でも『人徳』と云う戦いには勝ったのだ。

 

 

店の女の子達が全員「戻りたい」などあり得ない事だからね。

 

 

「もし、また危なくなったらお願いします」と、ママはすがる様に言ったけど、

 

『彼女たちは全員休職扱いだから大丈夫』と言ったら安心してくれた。

 

 

ママは「自分の店の女の子だから…」と勘違いしている様だったけど、全然違う。

 

総務局と技術局の社員には「退職」と云うものは無く、全員「休職」で、戻ったその日から普通に働ける。

保安部の麻理鈴の様にね………

 

 

 

……………今日、私はお休みの日

見守りからノエルちゃんと帰って来ると、

ジャーマンシェパードのアレクちゃんが、飛び付いて出迎えてくれた

 

 

 

……………皆で朝ご飯を食べながら

音楽葬のリハーサルをリモートで見る

 

クラブのエレクトーンの女の子が……

悪魔の様にトッカータとフーガ、マタイ受難曲を大音量で弾いている。

 

 

クラブのママもリモート見学していて

「あんなの初めて見た!!」と驚嘆している

 

 

ママ…貴女が育てた花だよ…

 

 

 

大きな『折』を曲がり切った四人の女の子達はそれぞれの道を歩んで行く。

 

 

誰にも依存しない

一人、自分の足で残す足跡は…まるで凛として次々咲こうとしている花の芽だ

 


f:id:however-down:20200602091903j:image

 

 

私達は……

そんな小さな花の芽を枯らしたりしない