死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

イカ臭い女の子の死体

 

昨日は、ノエルちゃんとアレクちゃんと三人でゆ~っくり休んだ。

 

 

アレクちゃんは仕事大好き。

でも、へそ天でお腹ナデナテはもっと大好き




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ノエルちゃんも呆れて

私にナデナテさせるのを許している………

 

 

 

………………お昼近くに、寄った女の子が、専務が作ってくれた、三人のお弁当を持って来てくれて……

 

 

ドアを開けた途端アレクちゃんが女の子達に反応して

 

    「臭いかぎお」になってしまった。

 

 

彼は前職故に、臭いにはちょっと煩い

 

昨日は尋常ではない念を入れた「嗅ぎお」で、私の顔をチラチラ見る…だから

 

 

「あんた達、変なモンやってないだろな?」

 

『やって無いけど、めっちゃ臭い遺体を連れてきた』

 

 

でも、彼は死臭にこんな反応しない

 

 

「どんな臭い?」

 

精子とソウハチの腐った臭い!?』Σ(・ω・ノ)ノ

 

 

精子かい……(;¬_¬)

 

赤門の女の子は、せめてイカ臭いと言って頂きたいものだ。

 

 

これ、薬中の人の臭い。

 

ソウハチは今時期の、時間が経った死臭

イカのブリーチ臭は…覚醒剤や麻薬、ドラッグ、稀にうつ病の緩和薬

 

何で分かるのか?

 

うつ病の人の自殺死体はルーチンだ……

でも、覚醒剤や麻薬なんかに比べれば無臭

 

 

 

『1ラボ(私のラボ)の氷温庫にしまってきたよ、技術局長が処置してる』そうだ…( ̄△ ̄)

 

 

 

彼女達に出前賃をあげて、

技術局長に電話かけると、三人でお昼ご飯食べてる最中に、

丸見えの死体と一緒にSkypeで折り返して来やがった…(-_-#)

 

 

『どうよ、精子臭いのか?』

 

「凄い臭い!!」

「でも、洗ったらそれ程でもないよ。これから死斑を消して、顔をなおすね…」

 

マトリの刑事曰く

薬が早く抜けるから風呂とかに入らないそうだ

 

 

 

この会話……

人間の尊厳など微塵も感じさせない………

 

 

だから普通に死ななきゃダメなんだって、薬なんかやっちゃダメなんだって…

 

 

 

身元不明のこの女の子は

行旅死亡人」として扱われる…まあ、そんなもんだ

 

 

 

女の子は閉店(潰れた店)した店のシャッターの陰で見つかったそうだ

髄液採取だけで腑開けはされていない………

 

 

他殺では無い

死斑が鼻や頬、肘の内側にあり、腕の外側に鼻や口の痕がある

 

ドラッグで気を失い、自分の腕で窒息したのだろう…

 

 

これが技術局長の見立て。

 

 

 

死ぬつもりなんか無かったのにね…この女の子

多分、死んだ事も気付いて無い

 

 

こんな文章がある

 

既に無常の風来たりぬれば、

すなわち二の眼(ふたつのまなこ)たちまちに閉じ、

一(ひとつ)の息ながく絶えぬれば、紅顔むなしく変じて桃李の装(とうりのよそおい)を失いぬる

 

 

私達には「無常の風」が常に吹いているけど、彼女には「無常の嵐」が吹いたのだ

 

 

「で、如何するの」

 

『明日、私が念仏和讃を唄って、

出棺の時に「正信偈」と「白骨の章」を詠んで送り出すよ』

 

 

しかし……何で私は和讃を詠えられるのだろうか

 

 

まあ、良いか。

 

私達と「縁」が出来た死体は幸せにならなくては成らないのだ……

 

 

……………ノエルちゃんは

私の腕をギューッと掴みながら、アレクちゃんは、私の脚の間に無理矢理挟まって寝ている…………

 

 

私の至福の時間だ

 

あの死んだ女の子には永久に来ない時間…

 

 

      悲しいね……悲しいね……

 

 

 

   もし……クスリやってるなら

         やめた方がいいよ

 

 

            ………リンゴ殺人事件