死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

よろしく!!マリア様

 

我が社にも

浄土真宗報恩講と同様、如何なる理由があろうとも…決行する式典がある

 

当社総務局には様々な理由で生まれて来れなかった胎児、死産児の分骨(届出済み)された遺骨がロケットペンダントで眠っている。

 

 

       この子達の為の慰霊祭…

 

 

この日のは、お盆前にニャンコ大明神の前で行われる当社だけの密議では無く

 

当社に死産児や死亡胎児のその後を依頼する医師、助産師、看護師、事務員………

危急の出産などがなさそうな病院関係者も呼ぶ

 

 

これ、慰霊祭と呼んでいるけど

この子達の死を悼み冥福を願うものでは無い

 

死んで産まれたとは言え、私達と縁が結ばれたわけで、その縁が結ばれた事に感謝し、何時までも、この縁が健やかに続く様に願うもの

 

だから暗い音楽の演奏は行わない…………

 

 

 

………………アベマリア……

 

「やあ、マリア!」クリスチャンでは無い私達は、こんな感じが良いだろう

 

 

読者の皆さんも知っている音楽のアベマリア…

 

このアベマリアは色々な作曲家や作詞家が作っていて、何種類と存在している。

 

 

この慰霊祭では、明るいアベマリアだけが演奏される



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過労気味の…医療従事者や社員の慰安の為でもあるのだから…

 

 

ペンダントの子供達は、

この日だけニャンコ大明神の元を離れ

 

厨子から出された聖母マリアの母性愛に触れる。

 

 

私は祈る

 

今日一日だけ、貴女の元で我が子供達を遊ばせて下さい…

今日一日だけ、貴女の元で我が子供達を甘えさせて下さい…と…

 

 

 

振り返ると専務の亡き母……

 

 

専務と目が合っている

 

あなたの娘さんは強くなったよ……無くては成らない存在になったよ。

ずーっと彼女を私の手元に居させてね………

 

    私は専務のお母さんに感謝した

 

 

 

ロケットペンダントはキラキラと輝きを増し

 

四人のソプラノ達は

アベマリアを、四人の大天使の如く歌い…

 

全身で感情を表現した………

 

 

 

「樹理(専務)ちゃん、褒めてくれたかい?」

 

『うん!』

 

 

そんな私達のやり取りを

 

ロリポップ常務と2部長が

    微笑ましそうに見ていた…

 

 

 

 ……………現世(うつしよ)と異世(とこよ)の海境にて

 

 

      ありがとう…マリア様