死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

依頼者との…最期の面会

 

昨日、生前予約をくれた某ホスピスに入院している旦那さんが

     

      『もう、そろそろ…だから』

 

と本人から呼ばれて面会に行った。

 

もう、復水も溜まっているし…鎮痛剤で意識も少し混濁しかけているのに

わざわざベッドから起き、トレードマークの作業服に着替えて

 

自分の葬儀での

『サプライズメッセージ』の録画と最期の打ち合わせを行った。

 

 

 

私と秘書の女の子が病室から出る時…………

 

『もっと、やりたい事をやればよかったな……』

 

と……ボソッと言った。

 

帰りの廊下で秘書の子が

 

『あの旦那さん…趣味とかの時間もなかったのかな…』って

『多分ね……』と答えた。

 

 

でも、旦那さんは

 

『もっと、仕事をもっとやりたい』という意味で言ったはず……

 

世間では過労死が問題となっている

 

過労死した人々は

『長時間働き過ぎた』のが原因で亡くなったと言うのは少し違う。

 

例えば…趣味を殆ど寝ないで丸5年間やり続けて過労死する人がいるだろうか?

 

過労死した人々は『やりたくない…嫌な仕事を長時間続けたから』過労死したのだ。

 

この旦那さんは個人経営者で、

長時間(一日20時間近く)36年間近く続けていたそうだ。

でも…この旦那さんはタバコの吸い過ぎの肺癌で亡くなる。

 

がむしゃらに働いてきた旦那は…

他にたくさんのものを犠牲にしてしまったと奥さんは思っているみたいだけど……

 

旦那さんは仕事が楽しくて趣味みたいに仕事をやっていたから今まで生きていた。

 


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よく昔の猛烈社員を『社蓄』と揶揄する人々がいる

社蓄の中には家族や会社の為に働いく事が『生きがい』という人ばかりでなくて

 

『純粋に働く事が好きな人々』も存在する

 

この旦那さんがキラキラして見えた時は、私達に『仕事が楽しい』という話をしていた時だから……

 

『もっと、やりたい事をやればよかったな……』

 と言った旦那さんに…

『本当に長い間、みんなの為にお仕事お疲れ様でした(^_^)ゞ』

 と言って別れた……

 

別れ際の顔はニコニコしていた

 

多分、生きているこの旦那と会うのは最期だろう……

 

     旦那…人生本当にお疲れさま……