死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

お父さん、あなたが築いたのですよ……

 

人それぞれの送られ方がある

 

昨日、常務の女の子が受け持った家族葬

 

ホスピスにて生前予約をくれた52歳のお父さん

 

大の宗教嫌いだったけど

死を目前にして不安になって……

 

『死ぬとは何か?』を

 

『バルド・トドゥル(チベット死者の書)』と

エリザベス キューブラー ロスの死生学を…

しばらく病室へ通って話したそうだ。

 

どんな人でも……強がっても

 

『死』は怖い……

 

 

そんなお父さんが

 

自分の葬儀で…

通夜は自分の家族だけで最後の食卓を囲んで欲しい…と家族と常務に言い残した。

 

奥さんと娘さん手作りの晩ごはん

祭壇など不要

皆でお父さんを囲んで座っている

 

家族水入らずの最期の食卓…

誰ひとり涙など流す者はいない………

みな楽しそうに夫、父の思い出話をしていたそうだ。

 

 

私も父が亡くなった時

母がいつもの中華屋さんから あんかけ焼きそば取って食べたっけ………思い出話しをしながら

涙を堪えていたわけではない……

楽しい思い出話しで母と笑って食べていた。

だから…父との最期の思い出はとっても楽しい事だった。

 

 

このお母さんと娘さんは

常務の提案で今日の朝、お弁当を作ってお父さんに持たせるそうだ。

 

親子だけの最期の夜……

昨日の夜の事は記憶に深く刻まれ

 

縁(えにし)は………

 

この世のから彼の岸の父に結ばれ、

お父さんは縁起の中で永遠に生き続けていく。

 

 
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こんな良い家庭を築いたのは…誰でもない

お父さん、あなたが築いたのですよ……