死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

ここから葬式の本番ですよ

 

昨日の(内縁の)奥さんは

昼前に火葬場の露と消えていった。

 

(内縁の)旦那さんが初めてしたためた一通の手紙を胸に抱いて………

 

 

本当は最期に会わせてあげたいのだけど、遺体は遺族の控室に安置していて不可能……

だから「ご主人、奥さんに手紙を書きませんか?手紙なら私達が奥さんに持たす事が出来ますよ」と

 

旦那さん…書いたよ、何回も間違いながら。まるで命懸けで書いたんだよ…………

 

 

……………旦那さんは大粒の涙を流しながら、部屋の隅からそっと奥さんの車列を見送った

 

  それが貴方達の選んだ道なんだよ

 

 

ただ、私はその道をまだ終わらせはしない

 

もう少しで遺骨が帰って来て顴骨法要なのでお待ち下さいと留め…………

…………法要が終わり、遺族が全員引き上げた後、後輩社長が1部長から預かった小さな骨壺を見せ

 

 

  「ここからが葬式の本番ですよ」

 

 

これ、本山に送る「喉仏と胸仏」の入った骨壺で、一昨日の夜遅く住職に事情を話すと収骨後、快く預けてくれて

 

 

夕方……事情を知っていて葬儀に行くべきか悩んでいた旦那の会社の社長や社員も呼んで、お別れ会とミニコンサートを敢行した。

 

場所はクリーンルームになってるスタジオ。

 

総務局の有志や、休みだった2部長が来てくれて、


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通夜と葬儀で歌った曲を、アニメ声の2部長が明るく歌う

 

 ラブ.イズ.オーバー……滲みたね

   皆、徹夜で、笑いならがら泣きながら

 

 

………早朝、わざわざ住職が来てくれて、白木だけど位牌を作り魂を入れて旦那に渡し、遺骨を連れて帰った

 

この世の終わりみたいな顔の旦那に、私がロケットペンダントを渡したら、強く愛おしそうに握りしめ、社長と仲間たちと帰途に……

 

泣くな男だろ!!

一人でも生きろ!!

 

 

     ペンダントの中身は…秘密だよ

 

 

         ……………桃子の日誌…