死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

つまりは…『地獄の沙汰も金次第』

 

当社は直葬を含めると一日に12~13件、グループ全体で16~17件の葬儀を施行する。

それだけ数を受注すれば当然…1週間に1件くらい変わった要望をする遺族がいる。

 

昨日、2年ほど前に生前予約をくれた婆ちゃんな告別式だった。

 

この婆ちゃんは

 『あっちで一緒に仲良く暮らしたいから、チビちゃん(犬)の骨と一緒に荼毘に付して欲しい』

という要望

 

『一緒に燃やして欲しい』

こんな要望をする故人はたまにいる。

 

自宅に戻ってから骨壺に入れるでは嫌なのだそうだ(~。~;)?

 

そんな時はペットの遺骨の一部を判らない様に故人に持たせる。

寺にある納骨堂や墓に、獣の骨を入れるのを嫌がる坊主や親族、他の遺族がいるので判らない様にする為だ。

 

しかし、この婆ちゃんは…………

チビちゃんの骨全部と燃えたいと言う(;¬_¬)

遺族もそれで良いそうだ。

 

犬種を聞くと

『プードルだよ』と答えたので名前もチビちゃんだから

担当の営業1部長の女の子もトイプードルかと思っていたけど……

 

婆ちゃんが亡くなり自宅に行くとチビちゃんは……

スタンダードプードルだった……(+。+)アチャー

 

かなりの骨の量があるので

再火葬しても結構の量の骨が残るのと

 

骨の置き場所を考えないと

胸仏と喉仏に混ざる可能性もあり、骨量が不自然になって

『他の何かの骨が混ざっている』

と後で問題になる可能性もある。

 

仕方ないので…私が遺族の檀家の寺に先に話をしにいった。

 

 

そこは一休さんと同じ宗派

     『臨済宗』の小さめで古い寺

 

古いのに寺社内の墓地の墓石が少なく

納骨堂も空きがかなりある。

 

こんな寺の住職は……偉そうで偏屈…

葬儀屋にも超横柄なクソジジイだ。

 

葬儀屋もそんな坊主と関わりたくないから、新規の檀家になる遺族を紹介しない

 

…だから、最近流行りの『墓終い』の影響をモロに受ける。

 

案の定……ぐちゃぐちゃとウルサいので当然

 

『什麼生(そもさん)』『説破(せっぱ)』になる

 

禅問答では互角になるので

お金と檀家の減少と寺の破産で攻めて……

 

『この寺の散歩したまま帰らない木は何本?』

 

そして…

『住職、新しい檀家が増えないと托鉢だけで生活する事になるよ』

 

『私は構わないけど、他の坊主に笑われるよ。

葬儀屋と僧侶と仏壇屋はトリニティだ!』

 

と私が言ったら

 

新しい檀家を紹介してくれるなら良いとの事

(-_-#) ピクッ

 

結局、お金と檀家の紹介に今の日本仏教も勝てないのだ。

詰まり……『地獄の沙汰も金次第』だと

 

 

今の墓場産業は

葬儀屋、花屋、仏壇屋、仕出し屋、納棺師だけではない。

 

この中に宗教施設や宗教者が含まれる事が判らない宗教者はまだ多い。

 

わかっていても自分達が頂点だと思っている

 

この先しばらくは死者の数は右肩上がりの微増の状態が続く。

 

にもかかわらずこの臨済宗の住職の様に寺を維持出来ない宗教者が出てくる。

 

寺を潰す住職はいまだに

葬式をやってやる、経をあげてやる、と本気で思っている老害住職と坊守(奥さん)だ。

 

昔は違うかも知れないけど……

今は寺も死者を弔う商店だと認識を変えていかなければならない時代なのだ。

 

 

婆ちゃんの遺影はワンコを抱っこした

10年くらい前のもの……

ワンコは散歩中の交通事故で死んだそうだ。

 

 


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浄土までの道のりは長い。

今度はワンコのリードを絶対に離さないで

仲良く旅を旅をして頂きたい。