死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

ある兵隊さんのはなし

 

昨日はお休み

久しぶりにゆったりと時間が流れ

私の家の動物家族は全員私の座っているソファの上でゴロゴロ。

ニャンコの昌子ちゃんとワンコの大吉ちゃんはアレクちゃんで暖をとりノエちゃんは私の懐の中でブロロロロ~ってくつろいでる

 

 

平凡な昼下がり

平和ってホントに良いとつくづく思う……

 

 

……………今から77年前、

一人の若者が復員船で南方から帰還した。

 

彼は擲弾筒兵で右足の膝下、右手の指の2本が無い。顔の右側にケロイド様の傷と右眼の視力は殆ど無い。

戦闘中にアメリカ軍の迫撃砲の至近弾にやられたから。


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部隊が壕を移動する時、最期の処置の薬を渡されたけど、逝くのが恐くて躊躇していたら、米軍に発見されそのまま捕虜になる

 

日本に戻り……

妻子と再開し無事な復員を喜んだけど、世の中そんなに甘くない。彼は体か欠損していて顔の見た目を徹底的に差別され、一人生きて帰ってきた事を攻められ………

 

妻や子息にも先立たれ

齢90を超え亡くなるまで世間の理不尽を恨んでこの世をさる

 

 

…………約70年後「このお身体の欠損部位と、遺影、完全に直せます、どう致しますか?」とお孫さんに後輩社長が言う。

 

      「是非、お願いします」

 

この兵隊さんはピカピカになって虹の橋を渡って行った

 

イジメだのなんだの

世間でゴチャゴチャ言われているけれど、この時代の人々が一番残酷だって思うんだよね

国や国民の為に戦い傷付いたのにあり得ない物言いをするから( -_-)o

 

初めて見た遺体の顔は恨みに満ち満ちていて今でも忘れられない………

 

…………そんな出逢いから丸六年…

お孫さんやひ孫さんとはとても上手くやっている。今日は桃を沢山貰ったんだよ

 

今日はその傷痍軍人の7回忌

 

傷痍軍人のおじさん、

貴方の子息は皆聡明な大人になったよ。これは貴方の功績

 

今日はそんな貴方が好きなショパンの演奏だ。心穏やかに聴いておくれ

 

         ……………桃子の日誌…