………無常の風…
今日深夜、私達の大恩ある花屋の主人が虹の橋を渡った
自宅で動脈乖離……
私と後輩社長が病院から自宅へ連れ帰って来た。
私達は自分達だけの力でここまで来れたわけじゃ無い
いろんな人々が、お子ちゃまだった私達を叱咤激励し、手を差し伸べ助けてくれた
ご主人からは、仁と義、信頼、気前って事を教わったんだよ
そんなご主人の人格を証明する様に、早朝暗い内から大勢の近所の人達がお線香をあげに弔問にやってきている
弔問者も落ち着いた頃、
私はご主人が好きだったショートホープに火を点け…後輩社長、娘さんとで故人と並んで吸っていると、涙が溢れて止まらない……
いつの間にか居た茜ちゃんが、そんな私を見て「大切な人を亡くしたアネゴが可哀想…」とギャン泣きしてくれたの
みんな「クスッ」ってなった
杏奈ちゃんと後見夫妻も来てくれて
「何も食べて無いでしょ?おにぎり作ったから食べなさい。ここは私達が見ているから」って言ってくれた。
奥でおにぎりを食べながらご主人の事を奥さんも交えて話していたんだけど、楽しい思い出しか出て来ない……みんな泣いた
人はある時突然居なくなる……でも
何奴もコイツも…何で私達を置いて勝手に逝っちゃうの!?
私達の為に生き続けてよ!!
…………葬儀は社葬と総裁指示
今、寝台車がこちらに向かっているって連絡が入った……
諸行無常の理なんか糞食らえ!
………桃子の日誌…