死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

血が繋がってなくても

 

以前、私達に生前予約をした父親が今日深夜に息を引き取り………

 

………私と後輩社長が迎えに行った

 

上の言及記事にも書いたけど、この父親には現在14歳になった忘れ形見の女の子

「渚沙(なぎさ)ちゃん」がいる

病室には渚沙ちゃんと後見人の老夫妻、杏奈ちゃんが居た

 

父親の体を見ると胸が少し潰れている。

懸命に娘さんの為、延命治療を行ったから、肋骨の殆どが折れていた。

彼は最期まで父親の責任を果たしたんだよ

 

ホスピスの看護師と父親の身なりを整えようとして、病室から出る様に言おうと思ったら、渚沙ちゃんと、杏奈ちゃんが居ない。

『ヤバい…』と思い、アレクちゃんとカールちゃんに院内を探して貰うと、直ぐにカールちゃんが私達を呼びに来た。

 

二人は談話フロアのベンチに座ってたけど、渚沙ちゃんの様子が変……

私より遙かに子供の彼女が一人ボッチになったんだ。そんな現実を飲み込む事など出来るわけがない。

 

でも………

私は「泣け!!」とホッペタを軽く叩き、肩を揺さぶる

彼女は杏奈ちゃんに捉まって泣いた


f:id:however-down:20220329013144j:image

 

 杏奈ちゃんも……

  彼女の為に一緒になって泣いている

 

それを微笑ましそうに見ている老夫妻から少し離れた場所に居た“何故か脚があるヤツ”を見つけ、フロアですれ違う時、私は……

『よかったね、後は全部私達に任せな。』と言うと、ソレは瞬きしたら消えた。

 

 

そうだよ、渚沙ちゃんには血の繋がった家族は居なくなったけど、義侠の絆の糸で繋がる家族か大勢いる。

倒れそうになった時、私達が支えて一人で歩ける様にしてあげる。

 

だから…

 いっぱいいっぱい泣いたら立ち上がれ!

 

           ………桃子の日誌…