死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

木の葉にも ひとしき艇をあやつりて

 

昨日は友引の前日で通夜が無い日

 

当社では午後から「退社式」「入社式」を一緒に行った。

学生社員が多いからね…卒業と共に地元の企業に就職したり、公務員になったり

また、アルバイトから中途採用され、既に普通に働いている女の子達も多い。

 

だから「折り」をつける為、この時期に退社式と入社式を同時に行う。

退社式ってなんか変だけど、別に仲違いしたってワケじゃない。卒業する学生社員だけの特権みたいなもの。

 

これ、記念演奏会もあるから、退社する学生社員の親御さんも結構な人数が来るんだよ。

 

その時にあらためて

「もし、ご令嬢が新しい環境で上手く行かなかったら、すぐに私達の会社に戻して下さい

当社にはシングルマザーになって帰って来た社員が大勢居ます。子供を連れて、皆さんの後ろにいる社員達ですよ。」と言うと

後ろを見て“マジかい”?って顔するんだよね

 

 

そして今年は……

 

「木の葉にも ひとしき艇をあやつりて
  御稜威(みいつ)かしこみ  守るぞこの海」

     (旧海軍 特設監視艇 第五福一丸 航海士 )


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この和歌を引用し

「貴女達の帰る場所は、新しくやって来た子達と皆で守っているから、新しい世界で奮闘し“何者か”になって下さいね」

で式を締めた。

 

今年は昨年、一昨年みたいにコロナ騒ぎを理由に内定取り消しになる子もいなくて良かったし、

内定取り消しになった女の子達に「貴女達、就職活動しないの?」って聞いたら

「もう懲り懲り。このままココにいても良いですか?」

『もちろん!!頼むから居ておくれ~』って言ったら泣いた。私も専務も嬉しかったよ

 

 

これでこそ

「木の葉にも ひとしき艇をあやつる」意義があるし、責任もある。

 

   私にとって御稜威は

     「彼女たちの笑顔」だから

 

          …………桃子の日誌…