昨夜、斎場ロビーで私は一人ピアノを弾く
ピアノの前屋根にショットグラス
後屋根に映る白ワインが注がれたグラスか置かれた小さなテーブル
壁の一人椅子には見覚えがあるパジャマの若い女の人
ノエルちゃんが私をここへ連れてきた
「皆の部屋に行っても良いんだよ(^-^*)」
『……………』
応えるわけも無い
私は麻理鈴に総裁室から“オールドトム”のジンと
ショットグラスを
それと「1杯の白ワインと丸いテーブルを持って来て」と頼んだ。
………ジンを一気に飲み空いたグラスにジンを注ぎ
麻理鈴は自分もグラスワインを持ちパジャマの女の人の横に座る………
私は Pianist から Piano player へ変わりピアノを弾く
ジャズ
皆が知っている曲を明るく心のままに
ノエルちゃんは闇とピアノに溶け、魂の行き先を示す瞳を金色に光らせ、アレクちゃんは現世(うつしよ)の番犬の様に足元に横たわる
暫くするとパジャマの女は立ち上がり
私が瞬きする間も無く消えていた
麻理鈴は隠し引き出しのタバコに火をつけ…「酔狂だね」と私にも……
そして「That's life」を口ずさんだ
私達は外に出てパジャマのワイングラスを掲げ、西の空に円を描くように高く高く撒いた
間も無くファンタズムな夜も明ける
人生ってそんなもん
ただね、私は眠たい(o_ _)o
ファンタスティックな夜は…たまにある
……………桃子の日誌…