死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

クリスタルスマイル

 

昨日の昼過ぎ、総務局に立ち寄ると

私宛の手紙が一通……

 

「あの子とお母さんからだよ」

 

二年程前に

私達に生前予約してくれた婆ちゃん遺族の母子で、娘さんがダウン症

 

 

顴骨法要では、孫娘が好きな曲を歌っあげてと言われ

ロリポップのビアノ伴奏で、私が「アンパンマン体操」を歌いなが司会台から降りると

 

その娘さんが席から立って歌い出し

私は娘さんを腕に乗せ、ピアノの屋根の上に座らせ一緒に歌った

 

女の子は婆ちゃんの遺影に、キラキラで最高の笑顔を見せていた………


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………以来、私の所にお手紙や、娘さんと私が手を繋ぎ一緒に歌っている「絵」が時々送られて来たり、私もお返ししたり……

 

  今日に至るまでそんな関係が続いている

 

 

昨日の手紙に寄ると

先天的心疾患の検査の為に入院。私に会いたがっているから一度見舞って欲しいそうで……

 

久しぶりにお母さんに電話すると「乳児の時に手術した事の延長の精密検査。命には別状ないけど、久しぶりの入院で不安になってるから是非お願い致します。

 

正直な話し…お見舞いって「死んだら是非当社に」と言ってる見たいで、なんか嫌なんだよね

それに、お母さんも病院に面会は大丈夫か?と聞いたら「コロナ騒ぎの中、基礎疾患がある娘さんとは短時間でも無理」と言われ……

凄いがっかりしていたので、私が病院に「テレビ電話なら良いか?」確認すると許可が出たので……

 

                        先程、電話した。

 

 

凄い喜ばれたね……

照れくさくなる程喜ばれた

 

一切の邪気など無い(無邪気)透明でキラキラ光る笑顔で話してくれた。

邪気で満ち満ちてる自分が恥ずかしい

 

 

「退院したらまたアンパンマン歌おうね」と約束して電話を切った

 

正直、複雑な気持ちになったよ

屈託のない笑顔は少し青白い

 

医療が進歩してダウン症の人の平均寿命は延びたけど、あの子にそれが当てはまるのかは分からない

 

私が電話した事で「変なフラグ」を立てたみたいでね……

 

 

すると運転手のおじちゃんが察してくれて、「首塚の前を通って目的地に行きますよ」とルートを変更してくれた。

 

平将門公の首にお願いするか……

「あの子が笑顔を失わない様に」ってね

 

 

  死人にお願いするとはね

        無力だよ私………

 

 

……………桃子の日誌……