「では、こちらに印鑑とサインを…」
お母さん弁護士と病床の患者と「遺言の履行」の契約が成立した。
この患者さんは40代後半の大腸癌ステージ4の父親。間もなくあの世へ旅立つのだけど、この人には13歳の女の子がいる。
この父親は30代後半の再婚した奥さんがいて子供は無い。
たまに居るんだよね
「海街diary」みたいな遺族。
総務局で働いてる「杏奈ちゃん」もこれに近い……まぁもっと複雑なんだけど
この父親は親戚とも疎遠で
娘の行く末を心配した父親が様々な人に相談し、私達と知り合いの富裕層の夫妻から葬儀と共に紹介された
押し付けられたみたいなモノだけど、ぐちゃぐちゃになれば紹介者が社会的に葬られる
何だかんだ言っても
私達は信頼されているのだ
父親が死ぬと…
義理の母親か血の繋からない女の子を育てる事になるワケで…………
結局、自分の老後の生活の為に結婚したわけだから、配偶者より離婚の申し入れがあり、協議離婚があっさり成立。
この子は、杏奈ちゃんが暮らしている超富裕層の老夫妻宅に引っ越し、
既にここから中学校へ通い始めた
なんかいつの間にこんな事で、無償の社会貢献が始まった老夫妻は、まだ社会から必要と為れている事に感謝し張り切ってる(o_ _)o
どんどん父親が願う方向に事が進む
……………この父親は娘の為に「死ぬ準備」を、娘は「父親の死を受け入れる準備」している
あっさり事が進んでいるけど
これさ……修羅場なんだよね
………………桃子の日誌