死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

美しさは角っちょに現れる…その3 “ 納棺師 ”は表現者なのか?

 

桃子ちゃん (私の事)……

 

何か仕事有りませんか?

 先週、知り合いの納棺師にそう言われた

 

 

 

幾らコロナ騒動でも、納棺師の仕事は無くならない。

 

葬儀社が、自社社員に普通の納棺をやらせたとしても、専業納棺師の施行の数にはそれ程影響は無い

自社に納棺師を持っている葬儀社は多くは無いし、持たない小さな葬儀社は数多ある

 

 

人は事象に関係なくポンポン死んで

  死んだら納棺師が必要になるからね

 

 

で…………

 

このおば様納棺師には昔世話になったから、遺族の前に出ない納棺施行を10件程発注し、任せた。

 

 

凄く良いおば様なんだけど

超アットホーム的な暖かい人過ぎ……

 

何か、駄々っ子の服を着せ替えをやって居る様に見えて、後で遺族って言うより親族から

 

  「みすぼらしい」と

    クレームが出るんだよね

 

 

 

映画「おくりびと」以来

 


f:id:however-down:20210304001530j:image

 

 

納棺師や葬儀社のイメージは向上したのは良いけれど、何か崇高な仕事みたいな感じが付いて……

動きにシュッとかシャッとか擬音がくっついている感じ。

更に襟をピッと張ってみたり………

 

「能」や「狂言」の扇や長刀などのさばき方に良く似ていて、納棺師の動きは「狂言師」的な動きを連想させるものが求められる。

 

つまり、澱みの無い線と動きが変わる時のキレと、指先の優美さが求められるんだよね

 

 

だから死に装束には、糊を効かせてアイロンを掛け、着たときに裾の線は棺桶と平行に、袖は綺麗に広げるとか………

当社では数多くの決まり事を設けている

 

   他と比べて高い料金を取るから尚更だ

 

 

 

ururundo (id:URURUNDO)さんが

私も船弁慶eテレで見ました。私は船頭に注目していました^^

 

ブコメをくれて

私やururundoさんが見た船頭は野村萬斎の息子がやっていて………

 

下の動画は、野村萬斎氏が船頭をやってる

 

 

 

見比べると、息子のは引き寄せた手がクイッとなり過ぎで凸感があり、一つ一つの櫓を漕ぐ動作にムラがあるけれど

親父の方はシュッっと櫓が収まり澱みも無く、遥かに舟をこいでいる感じがする

ururundoさん是非とも確認して下さいね

 

 

  これを今風に言えば

    「美しい所作」と言う。

 

 

 

私は何度も「人は見た目で判断する」「見た目が100%」と書いた。

 

故に納棺師の所作が美しいと、ちゃんとした葬儀社、納棺師だと判断され、美しく無い場合、だらしない葬儀社と判断されてしまう

 

 

映画「おくりびと」以来、殆どの納棺師は無意識に時代に対応した脱皮が出来たけど、

あのおば様納棺師は出来なかったんだよね…

 

だから仕事が来なくなり忘れられてしまう。

 

 

でも………

まだ、活躍の場はある。

 

コロナ騒動以来、葬儀のあり方に変化が起き、寄り核家族化した葬儀へと変化が起きているわけで、

遺族みんなで旅支度を行うなんてのも増え、この様な“納棺の義”にはピッタリなんだ

 

 

………私がまだ一人で納棺師をやってた時、仕事を回してくれたおば様納棺師だ………

 

これからフレンドシップ契約を交わして、私も変化する事象に対応する。

 

 

 

 おば様、貴女から受けた「恩」は、

    しっかり返すからねヾ(・ω・`)

 

 

 

    私達「女の矜持」にかけて