昨日の暗い葬儀の後……
変死体2体の復元施行の為、
第2ラボに缶詰め
私は、何時までもメソメソしては居られない
辛い時、仕事に集中すれは
それを忘れる事が出来る
復元室に入り
淡々と工程を進めて行く
集中力が途切れかけた時、ノエルちゃんが休憩に誘ってくれた。
自宅のアレクちゃんにリモートで指示を出し
メイソンのアールグレイを飲みながら
何となく外を見ると…
白い動く者が居る。
よく見ると営繕のおじちゃんだった
このおじちゃん…
少し前に受けたPET CTで、早期の胃ガンが見つかり…即、内視鏡手術
念の為に10日殆ど入院していたはずで
本人に事情を聞こうと思ったけどやめた
おじちゃんは元ホームレス
総務局の嘱託社員なので、
指示を出すのは総務局員
総裁と云えど、混乱を招くかも知れない指示を為べきでは無いからだ
なので総務局に確認した
おじちゃんは……
『会社でタダで治して貰ったのに休むのは申し訳ないから出てきた」と
なので専務は
「第2ラボのブロックの間に生えてきた草取りお願いします」
と言って現場に出掛けたそうだ
専務は分かっていた様だ
おじちゃんは
自分が休んでいるうちに、誰かに仕事を取られ契約解除になる事を心配して、退院直後に関わらず出社したって事
だから私にも見せる為に専務は2ラボによこしたのだ
まぁ……心配にもなるな
私はおじちゃんに
「帰って来てくれて本当に助かるよ。無理せず頑張ってね」と声を掛けたら
「ありがとう御座います
専務さんの為に頑張ります」と
私が目の前に居るのに…専務の為ね( ̄0 ̄)
おじちゃん…
多分、専務の掛けてくれる優しい言葉を糧に生きてきたんたろうな
嬉しそうでほっとした顔してる
私達は一人の軌道から離れてしまった人を、元の人生に戻す事が出来たのた
まあ良いか………
おじちゃん!
ガンなんかで死ぬんじゃないよ