昨日…………
新しい仲間がやって来た。
「場面緘黙(かんもく)症」の女の子
また私に、責任と云う重荷がのし掛かる
彼女は以前、技術局長が担当した
超お金持ち叔母さまが支援している遠方県の小さなサークルの利用者。
キャンディの時みたいに頼まれていて、
一昨日、随行秘書の子にスケジュールを言われるまで、私は同じ様にスッカリ忘れてたよ…
本当は3月末に見学にやって来る予定だったけど、ウイルス騒ぎで延期で……
昨日、やって来た
「おはよう御座います!!」
と私達が言うと…
固まるって云うより死後硬直してしまう
当然の様に、慌ててお母さんが取り繕う
同席していたラボ長が、
自分が肩から掛けてる筆談ボードを渡し
「書くなら話せるよね?」と
彼女は『はい』と書いたそうだ
当社技術局のラボ長は重度の「吃音(どもってしまう)」持ち
おかげで…喋る事をやめ
私達もまだハッキリ彼女と声で会話をした事は無い。
彼女がテレパスで話すのは、ウサギの真紀子ちゃんと、たか子ちゃんだけ。
しかし、彼女はド根性と才覚で、吃音のまま…役員「ラボ長」に出世した
緘黙の彼女は自分の面接と会社見学なのに、全てお母さんが話していたとの事…( ̄0 ̄)
まあ、当たり前
午前中
私は自由音楽葬で総号令の最中……
音楽葬を見学した後、司会の車いすに座りっぱなしの障害者の女の子も交え、お昼ご飯を皆で食べながら話をした。
「貴女は何が出来るの?」と聞いたら…
彼女がボードに書くよりも先にお母さんが話してしまう。
なので…お母さんを抑止し、改めて聞いた
緘黙症にも様々なパターンがある事
彼女が緘黙になる条件
まだ、一度も就職した事がない事
特技のエレクトーンは、母親に教えて貰って弾ける様になった
エレクトーンが弾ける条件………
彼女は、ボードに普通の話し言葉でどんどん書いていく。
喋れない意外は普通に見える
なので、私とお母さん顧問弁護士は、お母さんと別室で面談した
お母さんは支援学級や私達に、娘さんの自立の為だと……
普通を求めながら、更なる配慮を求める……
まぁ判らないでも無いけど
「娘が普通に接してくれていると思えるように配慮をして欲しい、配慮されるのが当然、障害者なのだから……」
早い話し、甘えている様だ
これ、車いすの女の子のお母さんと同じ……
隣の部屋からは、娘さんと吃音ラボ長、車いすの女の子のクスクス笑い声が聞こえる。
会話は無いけど
筆談で笑ってる( -_-)o
声で会話しようとすると、即座に死後硬直するけど、話さなくても良い前提ならば、死後硬直しない
お母さんは、自宅では普通に会話しているから、尚のこと違和感と寂しさを感じたみたい……
二人に
「当社は一般採用だけで、障害者枠は無い。
だから、障害に関わる事意外は、一切配慮しない。
だから給料や賞与、手当て、福利厚生や昇進は、一般採用と全く同じ」
「話せないなら、話さなくても良い。ラボ長の様に、筆談ボードなどの手段で会話をして、仕事をすればそれで良い」
娘さんは二つ返事で働きたいそうだが、娘さんと子離れ出来ないお母さんは難色
コロナ騒ぎまで持ち出す………
結局…
紹介の金持ち叔母さんに諭され、説得され同意した…………
コロナ騒ぎで、様々な方向転換を行ったせいか、この様な話しが増え続けてきたが……
私達は障害を持つ人を雇用しようとしているワケでは無い
この娘さんを雇用したのは「エレクトーン」の腕前。
小規模な葬儀を、濃密なモノにして利益を更に上げる為に必要な人材だからだ。
世の中の技術が向上し「障害者」って言葉が死語に成らないうちは、
障害者は一般的普通の生活は送れない
障害者議員の二人は何やってんだか……
まぁ…
幾ら騒いでも自分の力が及ばない事は置いといて
自分達の目の前にある事象を拾い集め、お互いが幸せになる行動をするだけ
それだけだ…
さあ、私と一緒に歩くよ。
遅れずに付いておいで…緘黙症のお嬢さん