死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

牙の夜

 

あの青臭い牙の日々…

 

今思えば、
もう二度と足を踏み入れる事が出来ない

自分の命の要求に…素直に生きた時間だったのかも知れない

 

 

私には

額に大きな傷がある

 

納棺師と云う仕事柄、上手く隠せてはいるけど、そのままだと結構目立つ

 

 

六年以上前

私達は墓場利権の100倍の仕返しの最中……

 

老人達に掃き落とされた発祥の町へ戻る為に「実力」を持って這い上がった

 

 

人が死ぬと、死んだ時だけでは無く、その後も長く多くのカネが動く。

 

その原価はとても低く、高い利益が出る

これが墓場利権の旨み…………

 

 

私は二度…


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この様な者の数名と対峙した

 

一度目は何も持って無かったので

辛くも逃げた

 

 

二度目は後輩社長も居て、逃げ道も無く

やんちゃな玩具を多数持っていた私達は、牙を剥いた……

 

……人の顔面をヒールのつま先で蹴ると、血の海になる

……警察なんかより、その筋の人間の方が怖い

 

つけ回されるし、警察は命までは奪わないけど、その筋とは覚悟が必要だ

 

と云う知見を得る

 

 

 

私達も怪我で血塗れだった

 

 

  専務と顧問弁護士が

    警察へ迎えに来てくれて

 

泣いてる専務にめちゃくちゃ怒られた

 

 

専務の心を傷つけ

私も深い心の傷を負った

 

そして…… 

  「何時か殺られる」と腹を括った………

 

 

 

私自身も否応なしに変わらざるを得なかった

 

 

………………今でもね…そう思ってる

 

 

 

そんな事があって間もない頃

 

八王子から23区の中央部へ

随行秘書の女の子と、私の運転で移動……

 

 

昼過ぎに出て、着いたのは夜の7時

普通なら遅くても1時間半殆どで到着するのに、6時間もかかった

 

会社では大騒ぎになっていて

捜索願も出ていて、警察も私を探していた

 

 

何処にも寄り道などしていない

 

携帯には大量の留守電が入ってるが、二人ともなってた記憶が無い

 


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ただ、景色が夕立が去った後のオレンジ色の様な光が照らしていた気もする。

 

 

もちろん、専務を始め…泣いてる麻理鈴に胸ぐらを掴まれて怒られた 

 

警察でもかなりのお小言

 

 

 私……会社で1番偉い

   なのに社員に怒られる

 

 

あの日、私達は何処を通ったのだろうか

もし、普通に着いていたなら何かあったのだろうか

 

 

  考えても仕方の無い事だけど………

 

 

 

今週のお題「怖い話」