昨日…花ちゃんは
『いのち』と『ことわり』の間に流れる
約束の中へ帰って行った…
私達は貴女の事を永遠に忘れない
さようなら…
私達の花ちゃん
………私達が悲しみに浸る事が出来る時間は少ない
皆、専務が早起きしてくれたお弁当を持って
直ぐに
人の…死体の元へ帰って行く
私も溜まっていた数名の復元死体の仕上げを行い、ロリポップ常務と1部長、そして車いすの女の子に引き渡す…
移動して…バラバラ死体を復元していく。
…………変わらぬ日常
…………夕方前…
私達は花ちゃんの葬儀を執り行なったラボ斎場へ戻る
そこには専務とロリポップ常務、2部長……
帰る順番を待つワンコ達やニャンコ達もいっぱい
崩壊した多頭飼いみたいな中で、ホットプレートで生地を焼きながら、どら焼きを作っている。
勿論、お約束の『ウンチタワー』のごとく餡子を出し、乗せて食べてる( ̄0 ̄)
私達3人とノエルちゃんは
『皮だけくれ、皮』と、どら焼きの皮だけをもらって食べる
ワンコ達はテーブルの上の餡子が良い様で……
皆、少しずつ何度も貰う。
アレクちゃんも嬉しそうに、一緒に貰ってる
しばらくして……
アレクちゃんが立ち上がって、餡子のお皿を引き寄せて、
餡子を横から『ガブッと』咥えて床に落とした………
すると……
大吉ちゃんや他の小さくて、貰う中に入れないワンコ達が食べ始めたΣ(・ω・ノ)ノ
私達3人と専務達もびっくり。
焼いたり、あげたり、食べたり…小さなワンコ達に当たってなかったみたい
専務達は怒る気にも成らなかった様で、新しい餡子タワーを作った。
アレクちゃんは、それでもあまり食べてない大吉ちゃんに、自分の口の周りの餡子を舐めさせてあげていた。
彼はとても優しいワンコ
ノエルちゃんも
タマちゃん同様一目置いている
特に自分より小さな者に優しい…
だから赤ちゃんや、幼児にも頼られている
私を含めた我が社の者の中で一番強き者だ……
…………移動にまだ時間がある
ソファの上で昼寝……
ノエルちゃんは、私のブラウスの中
アレクちゃんは、私にもたれながら……
大吉ちゃんは足が短くてソファに上がれず、アレクちゃんが私に『大吉ちゃん!』と……
大吉ちゃんはアレクちゃんの懐の中で、ヘソ天で寝ている……
タマちゃんと保証局長がやって来た
タマちゃんは保証局長の口を鼻でツンツンすると…保証局長が口を開け………
タマちゃんは口の中に顔を突っ込み、保証局長は口を閉じてチューをする
私達とは異質の愛も溢れている。
ここは…
全てが許され…甘く溶ける…そんな場所だ