死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

モンテズマの間からトリポリまで

 

 

日本には

かなりの数の外国人が永住している。

昨日は珍しく二件のアメリカ人の葬儀が重なった

 

 

先日………

日本に永住…と言ってもまだ6年のアメリカ爺ちゃんが死んで…

 

当社が葬儀を施行した。

 

 

 

この爺ちゃんは海兵隊上がり。

息子達も海兵隊

 

エンバミングを施行し本国に帰るかと思ったら、火葬して日本で永眠する。

 

 

 

昨日は家族だけで前夜式(通夜)をしめやかに…本国の息子達は、リモートで参加。

 

 

今朝……

日本の友人と、マリーンの戦友数名……本国の息子達と戦友…日米合わせて70~80人殆どで、日米時差ボケ葬儀告別式を敢行

 

 

 

当社ブラスバンド

『ポイズン ストロベリーDX』の演奏

 

 

アメリカ国歌に始まり~

 

海兵隊賛歌

  

 

   「モンテズマの間からトリポリまで」

 

の大音量の演奏の中…

私達と戦友、本国の兵隊の敬礼で…先ほど火葬場へと出発した

 

 

 

当社も含めた暗い世相の中

 

 

  久しぶりに明るく盛大で…

      涙が溢れた葬儀だった

 

 

 

婆ちゃんと本国の息子達によると、

 

この海兵爺ちゃん…

 


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     《映画フルメタルジャケット

 

 

初陣はベトナム戦争の後期、湾岸戦争が最後の戦いで…

 

モンモンの職業軍人

 

 

たまたまベトナムで出会った…

ある「残留日本軍」の生き残りの爺さんとの交流で、晩年に日本で生活する事になったそうだ。

 

 

 

もう旧日本軍の爺さんの葬儀は無いけど、

この爺ちゃんの様に晩年、自分の戦争体験を肯定する人と、悲観的になる人がいる

 

 

 

まぁ、どちらもそれぞれの人生で、私達がとやかく言う事ではないが………

 

 

あやふやでも自分の人生の全てを肯定した兵隊の方が、幸せそうな顔をして死んでる様に見える。

 

 

そんな人達は

死体になっても「幸せの徳」を周りに分け与える……

 

 

私も専務も…

死んでるこの海兵爺ちゃんから、不思議な心の平穏を得た

 

 

 

………今日、当社でも初陣を迎えた者がいた

 

ラブラドールの「愛ちゃん」

 

 

棺入場の当社儀礼隊の中、アレクちゃんと共に行軍した。

 

「自分は他のワンコとは違う」って得意満面の顔してるのがハッキリ判る

 

 

 

そしてもう一人…

 

 

この大学生の女の子……

 

 

前夜式のソロピアノでのミニコンサートでデビュー……

 

少ない人数とは言え

自分のピアノで涙を流す人々を見て…控え室で彼女も涙を流す

 

 

死んでも尚…周りの人々や私達に幸せを分け与える爺さん………

 

 

今頃は、火葬炉の中

 

 

爺さん……

ベトナムで死んだ戦友と楽しくやってるのだろうか

 

 

 

 ありがとう…

   さようなら

 

 

マリーン爺ちゃん

 

 

  私はこの海兵隊じいさんに感謝しかない…