死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

死んだ娘は..家の恥

 

昨日、某警察署の裏庭の隅で

顔見知りの強行犯係の若い刑事と、缶コーヒーを飲んだ。

 

 

私達は、彼ら強行犯係の刑事に

     顔見知りがいっぱい居る

 

全て自殺者絡みでの知り合い………

 

 

足の裏 …膝 …手の平…

顔 …肩 …腹 …この順番

 

 

久しぶりに正しく、且つ本気で

マンションからジャンプした女の子が居た。

 

 

自殺するか悩んでいる時の不慮の事故はそうじゃない

 

 

私の前で…自分の血でお腹を膨らませ

冷たくなって寝てる

 

 

……この様な事を生業にしていると

   「身体は器」だとつくづく思わされる

 

身体の顔とそれの顔は、それ程似てはいない

 

 

 

そんな所から覗くなよ

入っておいで……

 

「女の人達が泣いてたから…」

 

 

大丈夫、私はあんたを怒っていないよ

 

 

「朝が来たから飛んだの……」

 

『そうなんだね……』

 

 

 

「ああ、居たんだ。いらっしゃい…」

 

ロリポップがお母さん顧問弁護士と

  様々な手続き等を済ませてやって来た

 

 

二人と半分とノエルちゃんで

インスタントコーヒーとネコミルク

 

みんなが安らいだ安祥の時間……

 

 

 

…………………私達が警察署に着くと…

 

友人らしき女の子が一人でオロオロしていた

 

安置室の納体袋を見ると

女の子が血の中に浸かっている

 

 

家族は代金は支払うが

  遺体の引き取りは拒否……

 

 

 

同居人の女の子の部屋、死んだ女の子の実家へ遺書を探す為の家宅捜索に、お母さん顧問弁護士も同行させる。

 

部屋には入れないけど、後でゴタゴタに巻き込まれた時の為だ。

 

 

…………よせば良いのに

納体袋の中を見た随行秘書の女の子が失禁して失神。

寝台車も来るまで時間が掛かる…

 

 

喫煙場所近くの庭の隅で缶コーヒーを飲んでると、刑事がタバコとコーヒーを飲みに来た。

 

 

「家出して、自殺する様な娘は家の恥だそうです…」

 

『ほーっ…それで引き取り拒否なんだ

で、面倒くさくなりそうなのでウチを紹介したんでしょ…?』

 

 

「そんなトコです……すみません」

 

『いや…有り難うございました…』……………

 

 

 

『……………これから何処行くの』

 

「………………」

 

あのね……………

 

死者はまず非常な畏怖を覚えるまばゆい光に勇気を持って飛び込めば、真理に融化し、成仏する。

            バルド トドゥル

 

眩すぎて恐ろしい光に飛びなさい…

そこは…二度と輪廻しない極楽浄土だよ

 

 

あんな高い所から飛べたんだ、貴女は飛び込める…

 


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彼女は

壊れた身体を私に放り投げて行った

 

 

子供の頃の幸せな思い出も

大人の辛くて哀しい思い出も

 

友人の部屋の自分の荷物も

キャバクラの時の借金も

 

そして「恥」も……

 

 

  彼女がこの世で生きた証しも

    全て置き去りにして……消え去る

 

 

 

産まれた時は丸裸

死ぬ時も丸裸

 

 

死んで逝く時は「一人ぼっち」て死んで行く

 

 

    それはね、宇宙の「公理」なんだ…