死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

最期の食卓

 

 

「そういえば先生、あんな時間に何故居たの?」

 

 

昨日…夜中に亡くなった女の子の、葬儀の打ち合わせで、私と専務と院内学級の先生との会話。

 

 

「死んで逝く子供の最期の声を聞く為…」、先生のボランティアだそうだ

 

病棟を持つ病院の殆どは、中国ウイルスの院内感染を防止する為、例外なく面会禁止。

特に都内ではね。

 

 

でも…声は聞けなかった…………

 

 

 

………………亡くなった女の子には父親と小学生の兄がいて、

両親は九州の人で、お母さんと娘は治療の為に東京で暮らしていた。

 

 

 

…………専務に依ると

お父さんと小学生の兄は葬儀に参加出来ない

感染すると社会的制裁を受けるし、子供の面倒を見に来ている祖母に感染するのもマズい

 

 

地方都市に住む、母方の祖父母も同様

 

それなら飛行機で遺体を九州に移送する事も出来るが…自分の娘を荷物として運ぶのはイヤだそうで…………

 

ならば、ZOOMなどでライブ映像で葬儀に参加して貰うか……?とも思ったけど

 

 

         ヤメた

 

 

最近、何処かの葬儀社がやったみたいだが、当社は更に前からやってる

 

でもこれ…施設側の会葬者が多い時は良い感じだけど、会葬者が少ないと間が抜けた葬儀に見えてしまうから……

 

 

なので

『九州の家族と、東京のお母さんと娘さん、地方の祖父母さんをネットで結び、毎日、皆さん一緒にご飯を食べて……

 

旅立ちの朝には、お母さん、娘さんにお弁当を作ってあげて頂けませんか?』

 

 

そう提案したら、二つ返事で了承してくれた。

 

 

この家族は、娘さんの病気と中国ウイルス騒ぎで離れているうちに、関係性が少し変質している。

もとに戻すのは家族や、他の者と過ごす時間だけ

 

 

朝と昼は、娘さんとグリーフケアのスタッフで、娘さんを含めたご飯を作って食べ……

 

シェパードのアレクちゃんと、

シェルティーのマコちゃん

と皆で過ごし

 

晩ごはんは家族水入らず…………

 

 

葬儀は簡単に済ませ

 

火葬後、九州に帰るまで気を紛らわす為に、当社でバイトする事になった。

 

 

このお母さんは、絶対に目を離しては成らない人

それを察してアレクちゃんは側を離れない。

 

 

娘さんと九州を出る時 

一途の望みと伴に、別れの覚悟をしてやって来た。

 

でも、別れは最悪の結果で…………

 


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しかし、女の子を送り出す時には

哀しくて…

でも、女の子と家族が過ごした素晴らしい思い出の時間にしてみせ様じゃないか

 

 

 

今朝………モニターで見ると、皆でやってる。

 

その中には、

銀座クラブの女の子達も居て、素晴らしいコミュニケーション能力を発揮してくれている

 

 

おニャンコ部隊も来て居る

 

私達に期待し、紹介してくれた

院内学級の先生の気持ちを裏切ってはならない………

 

      それは、私達の義務だから