死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

やくざベイビーズ リターン

 

桃さん…斎場の外に怖い男の人が立ってる…(・д・)

 

と……

当該葬儀の総号令、技術局長から泣きの連絡

 

会葬者からの通報があって、外を見たら道路を挟んで、二人の若いチンピラ風体のお兄さんが立ってるそうだ

 

 

私達葬儀屋は

反社会的勢力からの葬儀を受けると、警察等からもの凄い勢いで怒られる。

 

しかし会葬者の中に混ざっていると、精々セコムやALSOKのガードマンを呼ぶ事くらいしか出来ず、対処不可能だ。

 

 

で、…………

局長が居る第三斎場に行くと……

 

 

雨にぬれながらたたずむ人がいる

 

恋はいつの日も 捧げるものだから

じっと耐えるのが つとめと信じてる

 

 

これは三善英史『雨』の歌詞の一部だけど

 

 

昨日はしっぽりベチャベチャに濡れる雨で…

 

ズッポリ濡れ濡れのチンピラ君が、直立不動に耐えながら立っている

 

 

怖いと云うより『汚らしい』( -_-)o

 

それに、今どきそんな事やったら何処のヤクザの親分がいるかバレて命狙われたり…

警察にもバレるし、2人立ってるだけで逮捕される…

 

古めかしい組だ

 

 

怖がる随行秘書を無視して、威嚇する様に反対車線に車を止め、斎場内を確認。

 

駐車場にそれらしき車と運転手のヤクザ一人、斎場内に親分の奥さん(姐さん)がいる。

 

 

技術局長に依ると、姐さんは早い時間から来ているそうだ。

既にカードマンも6人配置されていて対外的には問題ない。

 

 

ただ……外のは良くない。

 

濡れネズミみたいな見た目の問題でだ

会社をクビになり雨に打たれるサラリーマンみたいで、斎場の格まで下がって見える(-_-#)

 

 

それで……

 

外の二人にハンドタオルを持って行って顔を拭かせて、温めのペットボトルのお茶を飲ませ

 

「トイレは横の入り口から入れば、会場と駐車場から見えない。あと20分殆どで終わるから行くなら今だよ」と言ったらトイレに走って行った。

 

 

ヤクザの奥さんは少し早めに出てきて…

 

運転手のヤクザオヤジの車に乗り、詰めの兄ちゃん達も、別の車で私に頭を下げて帰っていった

 

 

秘書の女の子はまだ震え上がってるけれど…

 

 

反グレとも違う

他の連中は刑務所生活なのかな…

 

 

私は数回、葬式中にヤクザと関わった事があるけれど

 

 

 

昨日のは何か…顔にニキビが有る

あまり大きく無い…あどけなさの残るチンピラ君だった

 


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たまに某ヤクザ事務所の前を車で通ると、白いツナギを着た中学生みたいな兄ちゃんが、

自分の家では絶対しない玄関前の掃き掃除をやっていたりするけど………

 

 

   それらの世界でも人材不足なのか…

 

 

 

頑張れとは言えないけれど

 

    事件などに巻き込まれず…

      どうか元気でいて欲しいものだ