死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

人生の終い場所

 

一昨々日の夕方

ロリポップ常務が社長を務める社員の父親が危篤だと連絡が来て……

 

………………今日の深夜、亡くなった

 

 

この社員は当社の介護規定を定めるきっかけになった社員で

 

 

 

爺ちゃんは介護施設にいたけど、最期は自宅で迎えたいとの願いで退所し、社員はロリポップが介護休暇を取らせていた。

 

 

彼が「会社を辞める」と言った時は失禁と徘徊が酷く、とても自宅で家族介護など無理だったけど、

自宅に帰って来た時には寝たきりの状態で、死んだ本人も家族も穏やかな最期の時間を共有出来たそうだ。

 

 

 

早朝、後輩社長と自宅を訪問

先に来ていたロリポップ常務と専務の四人で死後処置と湯潅を済ませ、保湿を行い…

 

葬儀本部で、久しぶりに四人と3ニャンコで専務が入れたレモングラスのお茶を、ニャンコは猫ミルクを飲んだ

 

 

あの爺ちゃんの様に「自宅で最期を迎えたい」と思っている人は多い。

でも「希望通りの死に場所」が与えられる者は少ない

 

 

爺ちゃんの死に顔は、温泉で湯船に入る時に出そうな「ふ~あぁっ…」みたいな

力が抜けて、変なため息が出た時の顔している

 

社員家族も生活の安定の為とは云え、

一人で施設に預けた事が「楢山節考」みたい感じで後ろめたさがあったけども

 

 

爺ちゃんも家族も良い終わり方が出来た様だ

 


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『ねえ…

  何処で死ぬつもり?』

 

     後輩社長がポツリと言う

 

 

『さあね……

   何処だろうね』

 

 

 

ロリポップはボソッと答えて

 

 枕経と葬儀の打ち合わせの為、

       社員の自宅へ向かった

 

 

 

死に場所よりも

どんな死に方よりも

 

『幸せの中』で死んで行く事の方が大切なのだ。

 

 

あの爺ちゃんの様に………

 

 

       よかったね!爺ちゃん