死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

限界集落の、不思議で暖かい葬儀..

 

私達はド田舎に葬儀施行に出向く事がある

 

こんな時は祭壇一式が積めて、

私達が寝泊まりする事が出来る4トントラック、健康ランドなどの風呂へ移動の為のトヨタパッソで出向くが……

 

時々、更に凄い『限界集落』で葬儀を行う事がある

 

 

一昨日、葬儀から帰って来た2部長が担当の

病院で死んだ爺ちゃんの葬儀……

 

 

婆ちゃんは「自宅へ連れて帰りたい」しかも「葬儀も集落で」との事……

遺体を安置しに行った実働斥候の報告では「超限界集落」だったそうだ

 

 

普通、仕出し屋も来ない様なド田舎での葬儀は

いつの間にかに葬儀委員長やら顧問やらが発生して邪魔をしたり

町内会や婦人会の人々が通夜や告別式前の食事を作ったり…

まぁ…そんな感じで事が進んで行く。

 

 

 

しかし2部長の所は、本当に人が居ないし、居ても年寄りばかり……

 

何もかにも無い状態

 

 

こんな時に出動するのが

 

給糧宿泊車『まみや』(許可済)

動力給水支援ユニック車『いらこ』(許可済)だ

 

 

この2台は海軍給糧艦『間宮』と『伊良湖』にちなんでそう呼んでいる。 

 

『まみや』は大量の食事をその場で作り、斎場へ給仕するのと、職員の睡眠に使われ

伊良湖』は社員用仮設シャワー室、2トン水道水タンク、廃液タンク、発電機、仮設トイレ(レンタル)をなどを、自由に荷台に設置出来るユニックトラック

 

通常なら「まみや」単独だけど、

この場合は、支援の為に「いらこ」が同行する。

 

2台とも中古車両を改装していて、合わせて400万円以下で購入改装が出来た。

 

 

総務局の社員達は、子供達や皆の為に大量多種の食事を早く作る事に慣れている。

 

2部長の通夜前の料理も、

年配者が多い事に留意して、揚げ物を一品しか出さずに、煮物、焼き物、吸い物、御飯をアツアツの出来たて…

湯気が出てる状態で提供し、

 

通夜振る舞いの中華オードブルもアツアツ。

朝食も、当社特製ぬか漬け以外、全てアツアツだ

 

遺族や親戚は大変喜んでくれる。

 

 

 

限界集落での葬儀には

彼女たちの楽しみもある

 

山の中には光害が少ない

だから口径の大きな自動追尾式の天体望遠鏡などを持って行って星空を見上げる。

 

これ、なかなか面白い…♪(´ε` )

 

 

今回は孫達が来ていて…暇を持て余していたので、

 


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子供達を誘って雲間から何とかオリオン大星雲などを見たそうで

 

当然、子供達の親もやってきて…

見知らぬ者同士でワイワイと皆と打ち解けて、変な仲間意識が生まれ………

 

 

     とても暖かな告別式になる

 

 

普段集まる事の無い人達の故人を中心とした「縁の和」が出来たのだ。

 

 

 

………夕方前に2台が帰ってきた

 

 

皆少し疲れているけれど、優しい表情を浮かべていて、何か「ホッコリ」って感じだ。

 

 

 

限界集落での葬儀は…必ず

暖かいけど不思議な気持ちにさせてくれる。

 

 

  私達に魂があるのなら

    「魂の休息」をしたのかも知れない