死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

ためらい傷……

 

昨日の昼過ぎ

自殺した男の遺体を迎えに行った。

 

 

この人……

数時間前のためらい傷が多数ある。

 

 

 

私は以前、自殺で死んだ者の殆どは自殺パフォーマンス中の事故死だと書いた。

 

 

例えば…縊死(クビ吊り)の多くの死体の首に、縄を外そうとして出来る掻き傷がある。

 

墜落死も飛ぼうとしているのに、真下に落ちてバラバラになる。

 

 

あの……川崎無差別殺人の自殺した引きこもりの精神異常者でさえ即死じゃあ無いんだよ。

自分で首を切り落とす勢いでやってない

 

 

背景や事象に関係なく生物は死にたくないのだ…

 

 

………私の前で寝ている死体

中肉以上の肉が付いていて黒くて臭い。

 

死臭じゃあない

汗臭い…風呂に何年も入っていない。

 

 

 

………こんな故人の家族は

こちらが聞きもしないのに、故人の事をペラペラとよく話す。

 

まるで、自殺したのは自分達のせいじゃ無いと言っている様………

 

 

担当の1部長の話では10年以上引き籠もりで……階段の手すりでクビ吊りだそうだ。

 

 

 

彼には珍しいためらい傷がある

刃物で付いた傷

 

左手首に4ヶ所、首に2ヶ所

そして首の索痕の上には深い掻き傷……

 

 

よっぽど痛かったんだ

そして親にも気づいて欲しかった

 

 

 

でも、あんたの親は自分の方が大切で、あんたの事は最初から無かった事にしたいんだよ

 

 

そして親に「殴るぞ!!」と強いふりをしても、本当は親や、自分に関わる者に怒られるのが怖いんだろ。

 

そんなあんたを親は嫌いだった

そして…親に嫌われる事すら怖かったんだ

 


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誰一人、自分を助けてくれない…

誰一人、助けないあんたを誰が助けるの?

 

親だって助けない

 

 

親は無条件に子供を愛するワケでは無いのだから

…………………

 

 

 

…………でも、良かったじゃない

 

何年も洗っていない汚い体を、親がお金を出してくれて洗ってもらえた。

 

 

傷跡も索痕もきれいに消した

 

 

 

一人腐って…



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溶けて……

汚物扱いされずに済んだ

 

 

まぁ死んだヤツに言ってもムダだけど…

 

 

 

…………そろそろ1部長が迎えに来る

 

 

そのコーヒー飲んだら

   躰と一緒に死んだ家に帰れ

 

 

 

  そして親に聞きなさい

   「俺のこと好きだったのか?」と……

 

 

 

自分の人生を終う為に……