死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

神の数式と和菓子とオリンピックエンブレムは同質『引き算の美学…』和菓子に求められるデザイン

 

ウチの数学者と理論物理学者の専務とロリポップ常務は

 

『シンプルこそ美しい』と……

 

 

奇をてらった葬儀や葬儀音楽の演奏を嫌う。

 


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彼女たちが一番興味をそそられるのは

それぞれ『数学的、理論物理学的統一理論』



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しかし彼女達は数式の『シンプル』さに美しさを求めるように

 

目の前の仕事にもそれを求める。

特に、彼女たちは子会社が作る『和菓子』のデザインに厳しい。

 

 

昨日は四月の和菓子の試食会だったけど、メタクソなダメ出し…

オプションの和菓子代金をガッポリ乗せる為には妥協などしない

 

 

そして当社が一番大切にしている事…

 

『故人を縁起の中で永久に生きさせる葬儀』

 

これを達成するには『人の記憶』に、永久に残る施行をする為に和菓子は大きなファクターだ

 

職人の女の子達には辛い…毎月の恒例行事で…

毎回半べそになるので私と後輩社長が慰める

 

 

 

……西洋絵画は一部の絵画様式を除いて足し算の美学と言われたりするが……

 

日本画など古来日本にある美術は

無駄をそぎ落とした完璧に近い引き算の美学

 

 

 

和菓子は日本画と同じだけど

 

 

その時の季節を封じ込め…

 

抽象化と言う引き算の美学と

不完全さの『わび(侘)・さび(寂)』の美学を同時に内包する事が必要だと私は思っている

 

 

ウチの職人の女の子が作る和菓子は…味は美味しいけれど

イマイチ抽象化に欠けていて……

 

だから見た目もマイナスになって味も落ちてしまう

 

 

 

皆さんご覧頂きたい。

下の画像の和菓子のデザインには共通する事がある



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器に色とりどりの和菓子が乗って

可愛いくて美しいが……

 

 


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上の画像はオリンピックのデザイン原案で、

左上のデザインが採用された……


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この和菓子とオリンピックのデザインに共通する事は

使っている色が少ない』事。

 

 

オリンピック採用デザインは…五輪以外、一色に見えるし、

 

和菓子も一つ一つに使われている色の数は…

デザインの基本中の基本

使う色は3色まで』をいつの間にか守っている。

 

これはシンプルであるが結え、記憶に残りやすいからだ。

 

 


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そして見た目のシンプルさがないと記憶に残らない。

上の画像は和菓子に似せたカップケーキ…

 

派手で煌びやかだけど、シンプルさが無いので、綺麗で可愛いお菓子くらいにしか記憶には残らない

 

これは和菓子とは似て非なるお菓子だ……

 

 

そしてもっと大切な事は

不完全さという『わび(侘)・さび(寂)』

 

オリンピックのデザインは秩序正しくでシンメトリーに見えるが、よく見ると秩序性はない。潜在意識が『変な図形』だと気付くアシンメトリーのデザインだ。

 

パラリンピックのデザインは、上部に変形する途中過程に見えて不安定。

だからこそ二つとも記憶に残る。

 

 

和菓子も左右対称には作らず必ず『動き』がある。上用饅頭も同じ事だ。

 

 

 

私達、美大卒の人間は講義の中で知ったけど、専務とロリポップ常務は数式からシンプルさを連想したのだ

 

『日本人だから白銀比が連続するという秩序性の中に、一つの自然な不完全さを入れる』と……ロリポップ常務は言う

 

そしてその場で練りきりを手直し。

 

 

あまりにも抽象的な指示と、ロリポップ常務に美しく直され、

普段は半べその女の子職人も…泣いてしまった。

 

       女の職場は過酷だ……